フットボールチャンネル

J1 3時間前

なぜ塩谷司は一発退場ではなかった? 「意見は分かれる」広島対川崎Fの“DOGSOを巡る判定”に審判委が見解

text by 編集部 photo by Getty Images
サンフレッチェ広島、塩谷司

サンフレッチェ広島の塩谷司【写真:Getty Images】


 日本サッカー協会(JFA)審判委員会は9日、メディア向けのレフェリーブリーフィングを実施し、明治安田J1リーグ第3節のサンフレッチェ広島対川崎フロンターレで起きた判定について見解を示した。広島DF塩谷司のプレーは、なぜ決定的な得点機会の阻止(DOGSO)による一発退場ではなかったのか。

JリーグはDAZNで全試合ライブ配信!
月額最安値で視聴するならDMM×DAZNホーダイ[PR]


DOGSOは「最後のDF」だけでは決まらない

 対象となったのは8分。川崎の山本悠樹が敵陣左サイドからスルーパスを送り、マルシーニョが背後へ抜け出したシーンだ。塩谷は後方からスライディングでボールに触れたものの、その後に上がった足がマルシーニョに接触。須谷雄三主審は当初ノーファウルと判断した。

 しかし、DOGSOによる退場の可能性があるとしてVARが介入。オンフィールドレビュー(OFR)を含めて約7分間にわたる確認が行われ、最終的に塩谷にはイエローカードが提示された。公式記録でも、塩谷への警告は15分と記録されている。

 佐藤隆治JFA審判マネジャーは、「まず反則そのものについて、現場でノーファウルとした点は改善が必要」との見解を示した。塩谷が最初にボールへチャレンジした後に上がった足について、避けられない接触ではなく「セカンドアクション」と判断すべきで、マルシーニョを倒すだけのインパクトがあったという。

 そのうえで難しいのが、DOGSOでレッドカードとするのか、SPA(Stopping a Promising Attack/大きなチャンスとなる攻撃の阻止)としてイエローカードにとどめるのかだった。


 今回、佐藤氏が強調したのが「静止画だけで判断しない」ことだった。静止画だけを見れば、塩谷がいなければマルシーニョがゴールへ抜け出せるようにも映る。しかしDOGSOの判断では、ボールの方向やスピード、攻撃側選手の進行方向に加え、カバーに戻るDFの位置や走るコース、スピードまで考慮しなければならない。

 この場面について、後日改めてJリーグ担当審判員に意見を求めると、DOGSOでレッドカードとする見方と、SPAでイエローカードとする見方が半分に分かれたという。

 しかし、ボールの方向やスピード、カバーに戻るDFの位置、走るコースや速度などを総合的に考慮し、審判委員会としては最終的に示されたイエローカードの判定を支持した。

 一方で、最終判断がイエローだったにもかかわらずVARが介入したことにも理由がある。現場の判定はノーファウル、ノーカードだったが、映像を確認する段階ではDOGSOでレッドカードとなる可能性も十分にあった。

 佐藤氏は、仮に「明らかにSPAでイエローカードにとどまる事象であれば、VARは介入しない」と説明した。今回はDOGSOと判断できる要素もある難しい場面だったからこそVARが介入し、最終的には主審が映像を確認して判断を下した。一連のプロセスについて、審判委員会は適切だったとの認識を示している。

 DOGSOか否かは、単純に「最後のDFを抜けたか」で決まるものではない。約7分の確認を要した今回の事象は、ボールと選手の位置を一枚の画像で切り取るのではなく、その後にどのようなプレーが起こり得たかまで見極める難しさを示すケースとなった。

【関連記事】
Jリーグ|順位表・試合日程・結果・移籍情報・得点ランキング・アシストランキング【2026/27】
【一覧】J1リーグ2026/27 試合日程・結果・放送・配信予定
「ハンドにすべきだった」福岡対C大阪の判定に審判委が見解。VARも介入せず「改善の余地がある」


『フットボールチャンネル』でサッカー最新情報を見よう!
いち早くチェックしたい方は下記リンクから↓↓


【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top