【写真:Getty Images】
イングランド・プレミアリーグ第4節、マンチェスター・ユナイテッド対マンチェスター・シティの試合が現地時間13日に行われ、シティが1-0で勝利した。しかし、勝敗を決めたFWアーリング・ハーランドのゴールについて、試合後に審判統括組織「Pro Ref」がVARの判断ミスを認めた。マンチェスター・ユナイテッド側にも直接連絡し、この場面を改めて検証すると発表している。英メディア『The Guardian』が同日に報じた。
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マンチェスター・ダービーで“大誤審”
問題となったのは60分。DFヨシュコ・グヴァルディオルのクロスがDFパトリック・ドルグに当たってファーサイドへ流れ、ハーランドがゴールへ押し込んだシーンだ。当初は副審がハーランドのオフサイドを取り、ノーゴールとなったが、VARが確認した結果、ハーランド自身はオンサイドだったとして判定が覆された。
ただし、問題はゴール前にいたMFエンソ・フェルナンデスだった。エンソは明確なオフサイドポジションからクロスへ飛び込み、ダイビングヘッドを試みた。ボールには触れなかったものの、その動きにDFリサンドロ・マルティネスが対応していた。VARはエンソがボールに触れておらず、相手選手への影響もオフサイド違反に当たらないと判断し、ゴールを認めた。
しかし、試合後にPro Refはこの判断を問題視。エンソがボールに触れていないためオフサイドかどうかは主観的な判断になるとしながらも、VARが「彼のポジションが与えた可能性のある影響」を認識できなかったと説明し、オンフィールドレビューをすべきだったと認めた。そのうえでユナイテッドへ連絡し、「判断ミスだったと考えている」と伝えたことも明らかにした。
競技規則でも、オフサイド位置にいる選手がボールに触れなくても、近くのボールを明確にプレーしようとする行為によって相手選手に影響を与えたり、相手がボールをプレーする能力へ明確な影響を及ぼしたりした場合は、オフサイド違反となる。今回の焦点は、まさにエンソの動きがリサンドロの守備に影響したかどうかだった。
ユナイテッドのマイケル・キャリック監督は、Pro Refが声明を発表する前から判定に怒りをあらわにしていた。「理解できない」としたうえで、エンソがゴール前でボールへ飛び込み、それにリサンドロが反応した状況を「これ以上ないほど明白」と主張。多くの人員や映像、システムを用いながら正しい判定に至らなかったVAR体制にも疑問を呈した。
さらに審判組織から謝罪が届く可能性を問われると、キャリック監督は皮肉交じりに「楽しみに待っている」と返答。その後、実際にPro Refからクラブへ判断ミスを認める連絡が入る異例の展開となった。
23分にMFフィル・フォーデンが退場し、10人で戦っていたシティに勝利をもたらした唯一のゴールだっただけに、判定の重みは大きい。ダービーの勝敗を直接左右した場面でVARの判断ミスを審判組織自ら認める事態となり、改めてVAR運用のあり方が問われることになりそうだ。