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日本では無名→インドネシアで“スター選手”に。年間MVPの29歳日本人が国籍取得へ…アジア杯で日本代表と対戦も?

text by 編集部 photo by Getty Images

インドネシア代表
2027年1月に開催されるAFCアジアカップで日本代表と対戦するインドネシア代表【写真:Getty Images】



 Jリーグ経験なしで海外へ渡り、インドネシアリーグで年間MVPにも輝いた丸川太誠。29歳の日本人MFは現在、同国の国籍取得を進めており、インドネシア代表入りの可能性も浮上している。

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29歳日本人MFがインドネシア国籍取得へ

 デワ・ユナイテッドに所属する29歳の日本人MF、丸川太誠。Jリーグでのプレー経験はないが、インドネシアではリーグ年間最優秀選手に輝くなど、大きな成功を収めてきた。

 広島皆実高校から中央大学へ進学した丸川は、大学4年間で公式戦出場わずか1試合。同期から5人がJリーグ入りする一方で、自身にはJクラブから声がかからなかった。

 野村證券から内々定を得ていたものの、プロサッカー選手になる夢を諦めず、2019年にマルタ1部でキャリアをスタート。その後、ラトビアを経て、2021年にインドネシアのペルセバヤ・スラバヤへ加入した。

 そこで人生が大きく変わる。

 加入初年度となった2021/22シーズン、丸川は32試合17得点10アシストを記録し、リーグの年間最優秀選手に選出された。インドネシアへ渡る前には約1000人だった自身のインスタグラムのフォロワーも、一気に30万人を突破したという。

 現地での人気は、数字だけにとどまらない。

 現地メディア『Bola.com』は2022年、「インドネシアでスターになった」と丸川を特集。

 本人によると、当時住んでいたスラバヤでは外出時に身元が分からないよう服装を考えていたものの、それでも街中で気づかれたという。首都ジャカルタでも多くの人から声を掛けられ、本人がプライバシーの減少を実感するほどの人気者となっていた。


 そんな丸川が現在、インドネシア国籍取得に向けた手続きを進めている。

 インドネシアの通信社『ANTARA』は15日、「デワ・ユナイテッドが丸川の帰化を支持、代表入りに期待」と題した記事を掲載。所属するデワ・ユナイテッドが、丸川の国籍取得に向けた手続きを全面的に支援していると報じた。

 同クラブのアルディアン・サティア・ヌガラ会長は、丸川が2021年から5年間にわたってインドネシアで生活し、同国のサッカーを熟知していることを強調。

「インドネシア代表でプレーする機会を得られれば、彼の経験と能力がポジティブな貢献をもたらすことを願っている」と期待を寄せている。

 さらに同会長は、丸川のスピードや創造性、爆発力について、インドネシア代表の攻撃に新たな選択肢をもたらし得ると評価。丸川がすでにインドネシア語を自信を持って話せることにも触れ、「ここでうまく適応していることを示している」と語った。

 今年4月の時点ですでに、丸川の帰化を望む声はファンの間から上がっていた。

 現地メディア『Suara.com』は、丸川の名前がSNS上で大きな話題となり、コメント欄ではインドネシア国籍取得を求める声が相次いでいると報道。インドネシアで長年見せてきたパフォーマンスが、大きな支持につながっていると伝えている。

 Jリーグで一度もプレーすることなく海を渡った日本人選手が、異国で年間MVPに輝き、現地のファンから帰化を求められる存在にまでなった。

 そして、もしインドネシア国籍の取得と代表入りが実現すれば、来年には日本代表と対戦する可能性もある。

 2027年1月にサウジアラビアで開催されるAFCアジアカップで、日本代表とインドネシア代表は同じグループFに入っており、初戦で対戦することが決まっている。

 日本ではほとんど知られることなく海外へ渡り、インドネシアでスターへの階段を駆け上がった丸川。来年のアジアカップでは、日本代表の前に“対戦相手”として立つことになるのだろうか。

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