【写真:Getty Images】
愛知・名古屋アジア競技大会の開会式が19日、名古屋市の瑞穂公園陸上競技場で行われた。華やかな演出で大会の幕が開けた一方、約3万人を収容するスタンドには多くの空席が目立った。この光景について、中国をはじめアジア各国・地域のメディアが相次いで取り上げ、厳しい目線を向けている。
“大量空席”に各国メディアが厳しい目線
中国メディア『新華社』は、現地時間18時に開会式が始まった際の会場について「約3万人を収容できるスタンドには、この時点でもまだ多くの空席があった」と報道。45の国と地域の選手が入場するなか、空席が残っていた様子を伝えた。
また、中国メディア『中华网』は、「アジア大会開会式の観客入りは惨たんたる状況、観客席の大量の空席が議論呼ぶ」と掲げた。会場の様子について「観客席の大量の空席がカメラに捉えられ、世界のSNSに広がった」と紹介。さらに中国のSNS上では、スタンドを捉えた画像に対して「まるでリハーサル」「リハーサルでもこんなに人は少なくない」といった声があがっていたことを伝えている。
中国紙『新民晩報』も現地から厳しい論調で伝えた。開会式開始3時間前にも会場の大型ビジョンでチケット販売を呼び掛けていたとし、「こうした努力でも、開会式チケット販売の冷え込みという気まずい状況を挽回できず、繰り返される広告の裏には組織委員会の無念さと無力さが表れていた」と指摘。
実際の式典についても「半分空いたスタンドと、大半の時間でそれほど盛り上がらなかった拍手や歓声は、組織委員会にとって多少気まずい光景となった」と評している。
台湾紙『聯合報』も、「開会式のチケットは一時、完売したとされていたが、現場では3万人の客席に依然として多くの空席が残り、雰囲気も以前より冷え込んでいた」と報じた。
インド紙『Indian Express』は、日本文化や技術を盛り込んだ式典を評価する一方、スタンドについて「フィールド上の美しさとは裏腹に、どうしても消えなかった目障りなものが一つあった。スタンドだ」と指摘。「スタジアムの広い範囲が空席のままで、式典を通して何列もの空席が見えた」と伝えた。
さらに「空席は単に残念な光景というだけではなかった。洗練された演出の裏で、この大会がまだ軌道に乗り切れていないことを印象づけるものだった」と、開幕前から相次いだ運営上の問題にも触れている。
シンガポールの『CNA』も「華やかな開会式だったが、観客の入りは低調だった」と報道。「主催者がすべてのチケットは完売したとしていたにもかかわらず、3万人収容のスタジアムでは何列もの座席が空いていた」と伝えた。華やかな演出で幕を開けたアジア大会だったが、スタンドに広がった空席は各国・地域のメディアから相次いで注目されることとなった。