
エクアドル戦の鎌田大地【写真:Getty Images】
サッカー日本代表は1日、キリンカップサッカー2026でエクアドル代表と対戦し、0-0からPK戦を5-4で制した。FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)のメンバーを多く先発に起用する一方、攻撃の組み立てを担う鎌田大地をベンチスタートとした森保一監督。これまで鎌田不在時のビルドアップには課題が残っていたが、今回の一戦では新たな攻撃パターンの可能性が見えた。
“鎌田依存”から脱却するためのキーマンは?
現在、森保ジャパンの攻撃は、鎌田大地が手綱を握っていると言っても過言ではない。それゆえに、鎌田がピッチにいないサッカー日本代表のビルドアップは円滑に進まず、苦戦することも少なくない。
9月24日に行われたウルグアイ代表戦は、まさにその一例だ。佐野海舟と佐野航大の“佐野兄弟”がボランチで先発出場したが、前半は相手のアグレッシブなプレスに苦しみ、攻撃の糸口を見いだせずに停滞した。
しかし、後半の開始から鎌田が出場すると、自ら最終ラインまで下がってビルドアップの出口となり、スムーズに攻撃を展開できるようになった。
鎌田をボランチとして起用するようになって以降、日本代表はこの課題を解決できず、“鎌田依存”から抜け出せずにいた。
今回のエクアドル戦でも、同様に攻撃が停滞する展開が予想された。だが、前半は鎌田不在でも相手のプレスを外して前進する場面を多く作っていた。
そのきっかけとなっていたのが、シャドーとして先発出場していた鈴木唯人だ。
日本が後方から攻撃を組み立てる際には、板倉滉と瀬古歩夢が横並びになり、ダブルボランチの田中碧と佐野海舟がDFライン付近まで下りてボールを引き出していた。
それに対し、エクアドルは2トップで日本のDFラインを牽制。さらに、エクアドルのダブルボランチが田中と佐野へのパスコースを消そうと前へ出てきたことで、相手のDFラインと中盤の間にスペースが生まれていた。
その空間に入ってボールを引き出していたのが、鈴木だった。
ライン間や狭いエリアでボールを受けられることは、鈴木の長所であり、同選手をシャドーに配置する意味の一つでもある。
また、鈴木は空いたスペースを見つけ、自由にポジションを変えながらボールを引き出す“フリーマン”のようなプレーにも長けている。鎌田がシャドーで起用された際と似た役割を担える可能性を示した。
試合後には「改善点はあると思うが、彼(鈴木唯人)のクオリティーは間違いない」と鎌田本人も認めるほど、この試合の鈴木は相手のプレスを外して前進するための選択肢の一つとなっていた。
これまで課題だった鎌田に依存したビルドアップ。その解決策の一つとして24歳のアタッカーが名乗りを上げたことは、戦術の幅を広げるうえで日本代表にとって大きな収穫といえる。
主力になりつつある鈴木と司令塔・鎌田とのコンビネーションも、今後期待したいところだ。
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