
横浜F・マリノスの本拠地でA代表初先発を果たした谷村海那【写真:Getty Images】
日本代表は10月1日、キリンカップサッカー2026でエクアドル代表と対戦し、スコアレスドローの末、PK戦で勝利した。この試合でA代表初先発を飾った横浜F・マリノスの谷村海那は、クラブの本拠地で前半45分間プレー。2度ゴールに迫る場面を作った一方、「できないことだらけで悔しい試合だった」と自身のプレーを振り返った。世界のトップレベルとの対戦で得た経験を糧に、次戦でのさらなる成長を期している。
本拠地・日産スタジアムでの先発に「本当にやらなきゃいけないと思いました」
慣れ親しんだピッチに、日本代表のユニフォームを着て立った。
9月28日のベネズエラ戦でA代表デビューを果たしてから3日。横浜F・マリノスの谷村海那は、所属クラブの本拠地・横浜国際総合競技場(日産スタジアム)でエクアドル戦の先発メンバーに名を連ねた。
3-4-2-1の1トップとしてスタートからピッチに立ち、前半45分間をプレーした。
試合前日のミーティングで先発を告げられたという谷村は、「日産でスタメンってことで、本当にやらなきゃいけないと思いましたし、どうにかしてもう点を取ってやろうって思いました」と意気込んでいた。
前半の31分には右サイドから堂安律が上げたクロスに対し、相手DFの前に入り込んでニアへ飛び込む。ヘディングシュートは枠を越えたものの、ゴール前で鋭い動きを見せた。
さらに33分には、田中碧からの縦パスをワンタッチで左の中村敬斗に落とし、攻撃を展開。オフサイドにはなったが、中村の折り返しに左足で合わせ、エクアドルゴールに襲い掛かった。
わずか2分間で立て続けにゴールへ迫ったが、本人の自己評価は厳しかった。
「うまく関われなかったっていう、自分のなんて言うんだろう、できないことだらけで、悔しい試合だったかなと思います」
特に痛感したのが、北中米ワールドカップを経験した選手たちとともにプレーする中でのスピード感や相手の強度だった。
「とにかく、いつも出てる組に負けないくらい、ベースを意識してやろうと思ったんですけど、スピード感だったり、全然できてないなと思いました」
エクアドルのセンターバック(CB)、ウィリアム・パチョとの対峙でも、世界基準を肌で感じた。パリ・サンジェルマンに所属するCBを背負い、「強かったですし、守備範囲がとても広いなと思いました」と振り返る。
Jリーグでは相手を背負いながら前向きにボールを落とし、2列目の選手を活かすポストプレーも安定してみせている。だが、この日の相手には「ただ背負うだけでは勝てない」と実感した。
「もう個人で、できるところ、できないところあると思うんで、本当にワンタッチだったりうまく使って、そういうのを剥がしていかなきゃ、たぶん、ここのレベルではやっていけないなと思いました」
自身に足りない部分を口にした谷村だが、すべてが手応えなしだったわけではない。
試合前に田中碧と話していたというショートカウンターからの攻撃では、ボールを奪った際に前線へ出て、中村へのパスにつなげる場面もあった。
「所々、相手に先に体をぶつけたり、そういう感覚は少しわかったのかな」と、世界と戦う中で得た感覚もある。
初めて日産スタジアムでA代表の先発を飾った特別な一日を、谷村は「ここで使ってもらえたことは嬉しいですし、結果を出せれば1番だった」と振り返る。
「本当に悔しいですけど、もう下を向いてる暇はないと思うんで、次のニュージーランドは、もっと良いプレーができるように頑張りたいと思います」
10月5日に国立競技場で行われる次戦は、ニュージーランド代表との対戦となる。出場機会が訪れれば、今度こそゴールという結果を残したい。
「そこで自分が仕留めれば、本当に自分の自信にもなると思うんで、そこで(ゴールを)取って、自信をつけれるように頑張りたいと思います」
慣れ親しんだ本拠地で味わった悔しさを胸に、谷村は次のニュージーランド戦を見据えている。
(取材・文:竹中愛美)
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