アジア各国が酷評【写真:Getty Images】
第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)が4日に閉幕した。世界記録やアジア記録が相次ぐ一方、大会期間中は宿泊や輸送、国歌・国旗などを巡るトラブルが続出。閉会式でも空席が目立った。しかし、大会終了後にアジア・オリンピック評議会(OCA)は大会を高く評価する一方、アジア各国のメディアからは厳しい総括が相次いでいる。
アジア各国が酷評
大会最終日にOCAと大会組織委員会が開いた総括会見では、OCA調整委員会のタヤブ・イクラム委員長が今大会を「素晴らしい経験」と評価し、「我々の目的は明確に達成された」と総括した。
さらにOCAのフセイン・アル・ムサラム事務総長は、54の世界記録、89のアジア記録などが生まれたことを挙げ、こうした成果は「良好な宿泊、輸送、医療、食事・栄養」がなければ実現できなかったとの認識を示した。大会組織委員会についても「素晴らしい仕事をした」と高く評価したことを公式サイトで伝えている。
しかし、閉幕後の海外メディアの評価は厳しい。韓国紙『Sports Chosun』は5日、「史上最悪のアジア大会だった」と断じた。「32年ぶりに日本で開催された大会には、緻密な準備への期待が寄せられていた」としたうえで、「準備から運営、対応まであらゆる面で最低評価だった」と酷評。
さらに、選手村を設けず、クルーズ船やコンテナ型宿舎、ホテルに選手を分散させ、シャトルバスが来ない、違う会場へ向かうといった輸送トラブルも相次いだと振り返った。
中国メディア『新華社』も閉幕後の総括で、「大会運営は混乱していた」と指摘。「約2週間の大会期間中、組織委員会と名古屋市長は合わせて4回、公に謝罪した」としたほか、「空港到着時にシステム上で選手情報を確認できず、各国・地域の代表団が数時間待たされた」と伝えた。
さらに、「選手を誤った競技会場へ輸送したほか、交通渋滞や会場のネットワーク障害によって一部競技が遅れた」とし、「国歌の取り違えや国旗掲揚の故障といった重大な儀礼上の事故は、大会運営側がまるで即席の寄せ集めの運営チームだったことを映し出している」とトラブルが相次いでいたことを強調している。
インド紙『Times of India』も、OCAが大会成功を強調したことを伝える一方、「混乱にもかかわらず大会を成功と評価した」と指摘。「宿泊や輸送を巡る問題が大会期間を通じてつきまとった」と振り返っている。シンガポール紙『The Straits Times』は閉会式について、「目立った何列もの空席と静かな雰囲気が、日本で開催された今大会を象徴していた」と指摘した。
OCA側が競技記録などを根拠に大会を高く評価する一方、閉幕後もアジア各国のメディアは宿泊や輸送、相次いだ運営トラブル、そして最後まで残った空席を厳しく振り返っている。