A代表デビューを飾った齋藤俊輔【写真:田中慎弥】
日本代表は9月28日、キリンチャレンジカップ2026でベネズエラ代表と対戦し、2-1で逆転勝利を収めた。ベルギー1部のKVCウェステルローの齋藤俊輔が先発に抜擢され、A代表デビュー。前半45分間で持ち味のドリブルからシュートを放つなど積極性を示した一方、主力組の選手たちとの差も実感した。「自分で試合を変える力をもっと身につけなきゃ」と、さらなる成長を見据えている。
「本当にやってやろう」A代表先発デビューで見せた積極性と冷静な判断
A代表初出場の舞台で、齋藤俊輔は立ち上がりから積極的に仕掛けた。
「本当にやってやろうって気持ちがありましたし、自分のところで結果を残したいっていう気持ちもあって。本当に森保(一)さんはじめ、みんなが『自分らしくいけ』って背中を押してくれたので、気持ちよくプレーできました」
その言葉通り、開始4分には左サイドから得意のドリブルで切り裂き、ペナルティエリアにカットインして右足を振り抜いた。相手DFのブロックにあうが、持ち味の仕掛けを見せた。
「あのエリアで持ったら迷わず行こうっていうのは決めてましたし、そこを決め切らなきゃいけないなって感じました」
ただ、常に自分のプレーを優先したわけではない。前を向いた際にスペースがありながら、あえてスピードを緩め、ボールを下げる場面もあった。
「前に人数が少ないのもあったりしたので、そこは突っ込むんじゃなくてボールキープにまわったり、うまく時間を使ってやらなきゃないけないと感じた。行く場面もあっていいかもしれないですけど、状況を考えてプレーしてました」
代表デビューという舞台で、自分をアピールしたい気持ちは当然ある。それでも齋藤は、無理に仕掛けることが正解ではないと判断した。
「そこで無理に突っ込む、成功したら本当に良いと思いますけど、確率というか、どうしたらいいかを考えながらやってるので、そこは自分のがめつさじゃないですけど、出すところではないなっていうのを感じました」
その一方で、まだ足りない部分も明確になった。ベンチから後半の戦いを見つめると、交代で入った上田綺世や伊東純也など、従来の主力選手たちによってチームのクオリティや関係性が変化したことを実感した。
「本当にクオリティが変わりましたし、関係性もベンチから見てて、良く見えていたので。そういうところをもっと自分はいきなり入ってもできるようにならないといけないですし、そこで1人で、自分で試合を変える力をもっと身につけなきゃなってのは思いました」
さらに、同じスピードを武器とするアタッカーの伊東からも刺激を受けた。
「間にターンして剥がすだったり、そういうところのやっぱりスピード感とか、違いを感じましたし、それをやらなきゃなと思いました」
同じベルギーリーグで対戦経験もある伊東については、「対戦するときに止めるのも苦労しますし、本当に速い」と、その違いを肌で知っている。だからこそ、「いきなりスピードでというのはあるかもしれないですけど、真似るとこは真似て」と、自らの成長につなげようとしている。
高卒で水戸ホーリーホックに加入してから、21歳でA代表デビュー。本人も「早かったなとは感じます」と振り返る。ただ、本人が見据えているのは、この先だ。
「こっから生き残ってワールドカップに出場するために、自分はもっとレベルの高いところに行かなきゃいけないと思いますし、1つ良いポイントだったかなとは思います」
残る代表活動でも、出場機会をつかむためにやるべきことは明確だ。
「本当に練習からアピールして出場機会を得るってことと、その与えられた中で結果を残してやっていきたいです」
21歳でつかんだA代表デビューを、次の出場機会につなげる。そのために齋藤は、まず練習からアピールを続けていく。
(取材・文:竹中愛美)
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