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「インファンティーノはサッカー界の癌」FIFA会長がシティとPSGを重い処分から守った疑惑が再燃

text by 編集部 photo by Getty Images

FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長
手前左から、マンチェスター・シティのカルドゥーン・アル・ムバラク会長、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長、マンチェスター・シティのフェラン・ソリアーノCEO【写真:Getty Images】



 フットボール・リークス創設者のルイ・ピント氏が9月30日、自身のXで国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長を痛烈に批判した。ピント氏は、会長が欧州サッカー連盟(UEFA)の事務局長だった2014年に、シティとパリ・サンジェルマン(PSG)を重い処分から守ったと主張している。

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シティ問題で問われる統括団体への信頼

「ジャンニ・インファンティーノはサッカー界の癌となっており、この競技の未来に彼の居場所があってはならない」

 ピント氏は、UEFA事務局長時代と、最近のFIFA会長としての行動をこう記した。

 投稿によると、会長は2014年当時、権限を乱用して機密文書を共有し、UEFAの調査部門を出し抜いたようだ。シティとPSGがUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場禁止などのより重い処分を回避し、制裁金や各種制限を伴う和解に収まるよう働きかけたとしている。

 両クラブは2014年5月、UEFAのファイナンシャル・フェアプレー(FFP)規則への違反を巡って和解し、制裁金に加えてCLの登録人数や人件費、移籍支出の制限を受け入れたが、大会からは排除されなかった。

 この和解に会長が関与したという疑惑は、今回初めて浮上したものではない。国際通信社『ロイター』は2018年11月、内部文書に基づき、会長が両クラブに有利な和解交渉に関わり、大会出場禁止を含む重い処分の回避につながったと報じていた。

 会長本人は当時、スイス紙『ブリック』に対し、解決策を探って交渉するのは事務局長の職務で、和解は独立した機関が承認したと反論していた。

 ピント氏は、2015年にフットボール・リークスを立ち上げた人物だ。同氏が独誌『シュピーゲル』などに提供した内部資料は、シティの財務問題を追及するきっかけになった。


 一方で、資料の取得を巡る不正アクセスや恐喝未遂などの罪で有罪となり、2023年9月に執行猶予付きの懲役4年を言い渡されている。

 プレミアリーグが29日に公表した独立委員会の判断によると、シティは2009/10~2017/18シーズンの9シーズンにわたり、実態と異なる契約で収入を水増しし、費用を過少計上していた。

 委員会は、調査への非協力を含む115件の違反容疑のうち114件を認めた。シティは違反を否定して上訴する方針を示しており、処分はまだ決まっていない。

 この時機に2014年の話を持ち出したのは、違反したクラブだけでなく、当時それを取り締まる立場にいた人物の責任も問い直すためだろう。

 インファンティーノ会長は、今夏のFIFAワールドカップ2026(北中米W杯)でも批判を浴びた。ラウンド32で退場したアメリカ代表FWフォラリン・バログンを巡り、ドナルド・トランプ米大統領が会長に電話で処分の再検討を求めた。

 その後、FIFAは自動的に科される1試合の出場停止の執行を1年間猶予し、バログンは続くベルギー戦に出場した。会長は規律委員会の独立性を強調したが、UEFAは「一線を越えた」と非難している。

 シティへの処分はこれから決まる。ただ、クラブの不正が認定された翌日に、今度はFIFA会長の過去が蒸し返された形だ。

 W杯での政治介入の疑いも含め、ピッチの外で次々と表に出てくるフットボール界の黒さには、正直なところ辟易とさせられる。

(文・内藤秀明)

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