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「サッカーを壊している」マンC、不正問題。記者の直撃にクラブCEOは語らず…英記者「イングランドのフットボール史上、最大の不正」

text by 内藤秀明 photo by Getty Images

マンチェスター・シティのフェラン・ソリアーノCEO
マンチェスター・シティのフェラン・ソリアーノCEO【写真:GettyImages】


 マンチェスター・シティのフェラン・ソリアーノ最高経営責任者(CEO)が、財務規則違反をめぐる質問に具体的な回答を避けた。英放送局『スカイ・ニュース』のロブ・ハリス記者が9月29日、ソリアーノ氏を直撃した際の動画を自身のXに投稿している。英国では、プレミアリーグからの追放を求める声も上がっている。

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口を閉ざすCEOと、追放を求める声

 ハリス記者は、デンマーク・コペンハーゲンで欧州のクラブ団体の会合を終えたソリアーノ氏に、ファンへの謝罪について尋ねた。ソリアーノ氏は「言うことはない」と答え、控訴で勝てる自信があるかという質問には応じなかった。

「プレミアリーグは“偽装”契約だとしている。シティは“偽装”のクラブなのか。サッカーを壊しているのか」と追及されても、「ありがとう」を繰り返してその場を離れた。

 プレミアリーグは29日、独立委員会の判断を公表した。2009/10〜2017/18シーズンに、オーナー側の資金をスポンサー収入に見せかける“偽装”契約などで、収入の水増しと費用の過少計上が計9億ポンド(約1870億円)を超えたと認定。

 シティは判断に重大な誤りがあるとして、10月2日の期限までに控訴する方針だ。処分はまだ決まっていない。記者には答えなかったソリアーノ氏も、職員向けの動画では反論している。

 熱狂的なシティファンとして知られるオアシスのノエル・ギャラガーは米スポーツ専門メディア『ジ・アスレチック』に、「15年近く前に結ばれた何かのスポンサー契約のせいで、4連覇もイスタンブールも、そうしたすべてが今や何の意味もなくなって、クラブは焼き払われるべきで、サポーターは北朝鮮に追放されるべきだって言うなら、それはヒステリックになっているだけだろう」と現況に強く反発を示した。

 続けて「かかってこいよ。このクラブとは想像できないほど下まで落ちたこともある。ウガンダで1000試合を無観客でやることになっても、俺はそこにいる」と強い忠誠心を示している。


 一方、元イングランド代表FWウェイン・ルーニー氏は29日、ポッドキャスト『スティック・トゥ・ユナイテッド』で、マンチェスター・ユナイテッドへの繰り上げ優勝を「自分たちにはふさわしくない」と辞退する考えを示しつつ、シティを可能な限り下のリーグへ降格させ、その後3〜4シーズンは支出を制限すべきだと提案した。

 批判はライバルの関係者にとどまらない。シティの元会長デイビッド・バーンスタイン氏は29日、英ラジオ局『トークスポーツ』で現経営陣の責任を追及し、控訴しないか、控訴に敗れた場合は「愛するクラブはプレミアリーグから出ていかなければならない」と語った。

 英紙『タイムズ』などで長くサッカー記者を務めたヘンリー・ウィンター記者は30日、自身のXで、オーナーの“控訴、否定、引き延ばし”という戦略を批判した。処分の決まらないシティが参戦し続ける今季のプレミアリーグは事実上宙に浮き、世界で最も人気のあるリーグの評判も傷つくと指摘。

 不正をしたのはファンではなくオーナーだとしたうえで、少しでも責任を感じるなら弁護士を引き揚げ、独立委員会の判断と処分を受け入れるべきだと訴えた。

 英紙『ガーディアン』のジョナサン・ウィルソン記者は、現オーナーのもとでシティが再び信頼を得られるのかと疑問を呈して、追放には十分な根拠があると論じた。最終的に同記者は今回の一件を「イングランドのフットボール史上、最大の不正」と評している。

(文・内藤秀明)

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