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スペインに44年ぶりタイトルをもたらしたトーレス。黄金時代幕開けを告げる一撃【EURO】

text by 編集部 photo by Getty Images

フェルナンド・トーレス
【写真:Getty Images】

 ちょうど12年前の2008年6月29日、スペイン代表がEURO2008優勝を飾り、新たな“黄金時代”の幕開けを告げた。その記念すべき決勝点を挙げたのは、キャリアの最後にサガン鳥栖でもプレーしたフェルナンド・トーレスだった。

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 欧州の強豪国の一角ではあったが、ドイツ代表やイタリア代表、また新たに台頭したフランス代表などに対して長らく遅れを取っていたスペイン。ワールドカップでもEUROでも「ベスト8」の壁に阻まれ、タイトルとは縁遠い存在だった。

 だが2000年代後半を迎え、クラブレベルでの成功と歩調を合わせるように“ラ・ロハ”の状況も変化してくる。EURO2008では準々決勝で世界王者イタリアを、準決勝でロシアを下して決勝進出を果たし、久々のタイトル獲得のチャンスを迎えた。

 決勝のドイツ戦では、4得点で最終的にこの大会の得点王となるダビド・ビジャを負傷で欠いたスペインだが、トーレスやアンドレス・イニエスタらが先発。一方のドイツもルーカス・ポドルスキが先発に名を連ね、後のJリーガーたちが顔を揃えていた。

 1トップを務めたトーレスは前半33分、シャビ・エルナンデスからのスルーパスを受けて抜け出すと、GKイェンス・レーマンより一瞬早く触ってボールを浮かせる。この1点が決勝点となり、44年ぶりの国際タイトルを手にしたスペイン代表は、このあと2010年ワールドカップ優勝、EURO2012優勝と主要大会3連覇を成し遂げて一時代を築いていくことになった。

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