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スアレス、自伝でエブラへの差別発言を否定。スペイン語と英語での『黒人』のニュアンスの違いを語る

text by 編集部 photo by Getty Images

スアレス、自伝でエブラへの差別発言を否定。スペイン語と英語での『黒人』のニュアンスの違いを語る
ルイス・スアレス【写真:Getty Images】

 バルセロナのFWルイス・スアレスは、自伝『クロッシング・ザ・ライン、マイストーリー』で2011年に当時マンチェスター・ユナイテッドのDFパトリス・エブラに対して人種差別的な発言を放った事件について言及した。

 イングランドサッカー協会(FA)によると、スアレスは2011年10月15日に行われたユナイテッドとリバプールの対戦でエブラに「何故アグレッシブなタックルをするのか」と聞かれた際「黒人だから」と答え、以後も「黒人と話さない」など計7回も「黒人」と言い放った。

 エブラへの暴言によって8試合の出場停止処分を食らったスアレスは、自伝で「人種差別主義者ではない」と世論から見られる自身のイメージを否定し、「一生剥がれない汚名だと考えると悲しいと同時に怒りが湧く」と憤りを示した。

 また、「全ては『中南米人』と呼ばれたことによって始まった」と相手にも非があったと主張し、「一度、CKの際に『何故タックルをしたか』と聞かれた。おかしな話だ。ディフェンスは試合中ずっとタックルをしているというのに」と自身の正当性を強調した。

 スアレスはその際、エブラに「当然優しい感じで言ったつもりはない」と認めるも、「英語と同じニュアンスで黒人と呼んだわけではない。妻は時々僕のことを黒人と言うし、祖母も小さい頃は可愛らしくそう呼んでくれていた」と、スペイン語と英語との『黒人』のニュアンスの違いを語った。

 また、“被害者”エブラとの再会では「悪いことをやったつもりは無かったから謝罪は未だにしていない」と開き直った姿勢を見せ、「僕は彼との握手に問題は一切なかったけど、彼は僕のチームメイト全員と握手して僕の番の時に手を下げた」と未だ遺恨が残っていることを明かした。

【了】

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