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FIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)・グループステージB第1節、パリ・サンジェルマン対アトレティコ・マドリードの一戦が現地時間15日に行われた。今季欧州CLを制したPSGが実力を遺憾なく発揮し、4-0で快勝を収めた。アトレティコのミドルブロックをいかに打開したのか。東京大学ア式蹴球部の現役分析官が説明する。(文:阪田天祐)
ワンサイドゲームに持ち込んだPSG

【写真:Getty Images】
試合は18分、FWデジレ・ドゥエがハーフウェイライン付近でボールを引き取ると、食いついたサイドバックの裏のスペースに浮き球のパス。飛び出したDFアクラフ・ハキミとMFジョアン・ネベスがセカンドボールを回収し、一気に相手最終ラインを壊しに向かう。
パスを受けたボックス内のFWフビチャ・クバラツヘリアが、相手DFを背負いながらペナルティーアークに優しく落として、MFファビアン・ルイスが左足一閃。パリ・サンジェルマン(PSG)の速攻が炸裂し、先制に成功した。
勢いそのまま、PSGは前半終了間際にも追加点を奪取。得点はやはり縦に速い攻撃から生まれた。
相手の攻撃をしのぎ切り、素早くサイドのクバラツヘリアに展開。ペナルティーエリア手前でカットインすると、アトレティコ・マドリードの中盤が戻し切れないライン間のスペースにMFヴィティーニャが顔を出す。そのまま相手DFと正対して向かっていくと、3タッチ目で正対をキャンセルしスピードアップ。相手を2,3歩出し抜き、ゴール右隅に丁寧なコントロールショットを沈めた。
完全にPSGのワンサイドゲームと化していた87分、97分にも点を奪い、終わってみれば4-0。現欧州王者が、アメリカの地でその実力を遺憾なく発揮し、80,619人の大観衆を沸かせたのだった。