2026年のFIFAワールドカップ(W杯)開幕まで残り1年を切った。そんなタイミングでの移籍は、やはり相当なリスクもある。今夏にも多くの日本人選手が移籍したが、所属クラブを変えることで、出場機会を失う可能性もある。今回は、かつてW杯1年前に移籍を決断したサッカー日本代表選手をピックアップ。その後のキャリアを振り返る。
FW:岡崎慎司(おかざき・しんじ)
生年月日:1986年4月16日
移籍日:2013年7月1日
移籍先:シュトゥットガルト(ドイツ)→マインツ(ドイツ)
13/14リーグ戦成績:33試合15得点1アシスト
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2013/14シーズンのマインツ加入は、岡崎慎司にとってブラジル開催のFIFAワールドカップ2014(W杯)への参加権を手にする上で最良の選択だったと言えるだろう。
マインツでの岡崎は前シーズンの不調が嘘のような復活劇を演じ、ゴールの嗅覚を取り戻すことに成功したからだ。
シュトゥットガルト時代の岡崎は、ブンデスリーガで残留争いに巻き込まれることが多かったチーム事情により、本来のスコアラーの役割のみならず守備のタスクをも担っていた。
2011/12シーズンこそリーグ戦26試合で7得点を挙げたものの、2012/13シーズンは25試合でわずか1得点。ゴールから距離が遠い左サイドハーフで起用され、持ち味の得点感覚が錆びつきかねない状況に陥っていた。
2013年7月1日、岡崎はマインツに完全移籍で加入。トーマス・トゥヘル監督から1トップとして起用されるようになったことで、よりゴールに関与する機会が増えた。
2013/14シーズンはリーグ戦33試合で15得点1アシストを記録し、ブンデスリーガの日本人最多得点記録を更新。清水エスパルス時代を含むキャリアハイとなるゴール数を叩き出した。
充実のシーズンを終えた直後の2014年6月、岡崎の姿はブラジルにあった。W杯ではグループステージ全試合にスタメン起用。日本代表は決勝トーナメント進出を逃したが、岡崎はコロンビア代表戦で1得点を挙げて大会を終えている。
もしもシュトゥットガルトで守備のタスクという枷を掛けられ続けていたら、そしてマインツでトゥヘル監督との出会いがなければ、岡崎にとってのブラジルW杯はまた違った結果に終わっていたかもしれない。
2013/14シーズンが“ストライカー”岡崎のターニングポイントとなったのは間違いない。
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