ヴィッセル神戸は27日、天皇杯JFA第105回全日本サッカー選手権大会・準々決勝でSC相模原にPK戦の末勝利した。この試合では、小松蓮が、神戸移籍後、念願の初ゴールを決めた。J3からJ1王者にたどりついた苦労人だが、もちろんその先がある。「時間がないけど」いまも抱く、大きな目標を叶えるために。(取材・文:藤江直人)
ようやく新天地での初ゴールを決めた小松蓮

【写真:Getty Images】
J2のブラウブリッツ秋田から、J1王者のヴィッセル神戸への完全移籍が発表されたのが7月4日。神戸で公式戦出場4試合目、プレータイムで204分目、放った6本目のシュートでゴールネットを揺らした小松蓮の言葉からまず伝わってきたのは安堵の思いだった。
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「いままでもそうでしたけど、フォワードとして1点を取る、というのは今後につながると思います」
レモンガススタジアム平塚でJ3のSC相模原と対峙した、27日の天皇杯JFA第105回全日本サッカー選手権大会の準々決勝。連覇を目指す神戸がまさかの先制を許してから15分後の30分。敵陣の中央でボールを受けたMFグスタボ・クリスマンが右サイドへロングパスを通した直後だった。
タッチライン際を縦へ疾走したDF飯野七聖が前方へジャンプしながら頭を振り、ボールを自身の後方へ落とす。そこへフリーで走り込んできたMF井出遙也の姿を見た小松の脳裏にひらめくものがあった。
「右サイドからいい形でクロスがあがってきそうなシーンだと思ったので」
ストライカーの本能に導かれ、空中戦に絶対的な自信をもつ身長183cm・体重77kgの小松は準備を始める。標的は相模原の3バックの中央、177cm・72kgの小笠原佳祐にすえられた。