今シーズンの明治安田J1リーグで24試合に出場しているファン・アラーノだが、6月以降は途中出場がその大半を占めていた。そのような状況でアラーノは何を感じながらプレーしていたのか。来日6年目を迎えた29歳の言葉からは、チームのために戦う責任と熱量が感じられる。(取材・文:高村美砂)
「自分がチームのために出せるベストを」
【写真:Getty Images】
通常より1270円お得に観るならDMM×DAZNホーダイ[PR]
8月31日に戦ったJ1リーグ第28節・湘南ベルマーレ戦で2試合ぶりに先発のピッチを預かったファン・アラーノ。前半は左サイドMFとして、後半は右サイドMFとして攻守に躍動し、繰り返し攻撃を彩った。この日の総走行距離はチーム最多の11.353キロ。彼にとっては今シーズン2度目、3ヶ月ぶりのフル出場だったことも責任に変えて、まさに「走りまくった」印象だ。
「コンディションは決して悪くはなかったのですが、なかなか出場時間、チャンスが巡ってこなかった中で湘南戦は90分、チャンスをいただいたので。自分がチームのために出せるベストを出そうと思っていました」
この日は湘南対策として『3バック』でのスタートになった中で、入りは決して悪くなく、むしろ優位に試合を運んでいたが、13分、37分と失点し、2点のリードを追いかける展開に。40分に福岡将太のゴールで1点を返し、かつ直後に相手に退場者が出て数的優位に立ったものの、前半アディショナルタイムに再び失点を喫し、1-3で前半を折り返した。
「ダニ(ポヤトス監督)が選択した3バックの狙い、意図を選手それぞれがしっかり理解して、ゲームに入れたし、良いスタートを切れているという手応えもありました。ただ、2つのスーパーゴールを含めて3点を失って、1-3で折り返すことになってしまいました。
後半は相手より一人多い状況でスタートできるということで、みんなが一度頭をリセットし、強い気持ちでピッチに入りました。後半の頭から貴史(宇佐美)が起用された中では、陸(半田)をもう少しサイドで有効に使える状況を作り、前線に人数を割く、という狙いでシステムを4バックにして臨みました。
その中で、後半立ち上がりすぐの時間帯に得点が生まれたのは大きかったと思います。あの得点によって、より自分たちがやろうとしていることによりフォーカスすることができました」