横浜F・マリノスは9月20日、明治安田J1リーグ第30節、ホームでアビスパ福岡と対戦し、2-0で勝利した。マリノスは4試合ぶりに白星をつかみ、残留圏の17位をキープ。前節、ほろ苦いJリーグデビューを果たした関富貫太だったが、リーグ戦初先発で起用に応えた。
横浜F・マリノス関富貫太がリーグ戦初先発
【写真:Getty Images】
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「前節ちょっとでも出させてもらったのが本当に大きくて、あの試合で自分自身悔しい思いをしました。その次の日のトレーニングから本当に必死にやってきたので、そこでスタメンで出ることができて(良かった)。スタジアムの雰囲気とかある程度前節、感じることができたので、きょうは前回よりリラックスしてできたかなと思います」
前節の川崎フロンターレ戦でJ1デビューを果たした19歳は、ほろ苦い経験を力に変えた。アクシデントによって突然やってきた出番ではあったものの、ボールが足につかないなど、本人が「まだまだ」と振り返る出来だった。
それでも、挽回できるチャンスはすぐさまやってきた。鈴木冬一の出場停止で左サイドバックとしてリーグ戦初先発を果たすと、対峙したJ1屈指のドリブラー・紺野和也に突破を許さず、それほど大きな仕事をさせなかった。
これには大島秀夫監督が「きょうは落ち着いてゲームに入っていましたし、特徴である左足と対人の強さも見せてくれたと思います。彼にとって今後自信になりますし、マリノスにとってもプラスになった試合だなと思います」と評価すれば、左センターバックを務めた角田涼太朗も賛辞を送った。
「本当に彼は推進力があって、左足のキックも素晴らしいものを持っていますし、彼自身もきょうは声を出してよくやってくれていたと思います。本当に伸び伸びやって欲しいということだけは伝えてましたし、僕自身もカバーは全部やるつもりでいたので良かったです、彼の初先発が勝利で終わることができて」
関富はこの夏、2028年からの加入とJFA・Jリーグ特別指定選手としてプレーすることが決まった桐蔭横浜大学の2年生。自身の評価について、「悪くはなかったかなと思います。1対1の守備の部分では通用した場面もあったんですけど、90分高い強度で走り切ることに関しては本当にまだまだ足りないなと思うので、練習からやってくしかないです」と気を引き締めた。
今後は大学での活動もあり、不確定要素もあるということだが、「マリノスでスタメンを奪うぐらいの気持ちでもっと基準を上げてこれからやっていかないとと思いますし、試合に出たらマリノスのために貢献するしかないので、チームの残留のために自分も力になれるように頑張りたい」と語った。
海外でプレーすることを目標にしているという関富。まだ2試合目だが、大きな一歩を刻んだことは間違いなさそうだ。
「自分の人生の中で本当に忘れられない試合になりましたし、きょうの経験が本当に今後に活きてくるのかなと思うので、これからもっともっと高い目標に向けてやっていきたいなと思います」
(取材・文:竹中愛美)
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