2025明治安田Jリーグもいよいよ大詰めを迎えている。J1では鹿島アントラーズが勝ち点67で首位に立っており、2位の柏レイソル(同66)も逆転優勝の可能性を残している。最後の最後まで勝負の女神がどちらに微笑むのか予想できないが、Jリーグの歴史を振り返ると土壇場で優勝を逃すという屈辱を味わったクラブの存在を思い出すことができる。今回は、最後の最後に優勝を逃したJクラブ5選を紹介する。※データは『Transfermarkt』を参照。[1/5ページ]
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セレッソ大阪(2005シーズン)
優勝を逃した試合:J1最終節(FC東京戦)
開催日:2005年12月3日
結果:2-2
リーグ最終順位:5位
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長年のJリーグファンの中には、“長居の悲劇”という言葉を聞いて思い出す光景があるかもしれない。
試合終了直前の同点弾献上、茫然自失の観客、そしてピッチに倒れ込む桜色の戦士たち……。
2005シーズンのセレッソ大阪は、無情な結末を受け入れざるを得なかった悲運のチームだった。
同シーズン、セレッソの苦戦を予想する者は決して少なくなかったはずだ。
開幕前にはエースの大久保嘉人がマジョルカ(スペイン)へと去っており、前線のパンチ力はダウン。西澤明訓や森島寛晃はいまだ健在だったものの、優勝争いができるほどの布陣は整っていないように思えた。
だが、就任2シーズン目の小林伸二監督が掲げた堅守速攻スタイルにより、セレッソは「先行逃げ切り」の必勝パターンを構築していく。
開幕当初、9位を目標に掲げていたチームはあれよあれよと順位を上げ、2005年のJ1・第33節ではライバルのガンバ大阪を抜いて首位に浮上。初戴冠への期待が一気に高まっていく。
2005年12月3日、『長居スタジアム』は希望と緊張が交錯する異様な空気に包まれていた。
J1最終節、セレッソが相対するのはFC東京。勝てば優勝決定、敗戦もしくはドローで自力優勝が消えるという状況で迎えた一戦で、セレッソは3分に西澤のゴールでいきなり先制に成功する。
その後同点に追いつかれるも、後半立ち上がりの48分には再び西澤がゴールネットを揺らして勝ち越す。
しかし、防戦一方の展開だった89分、コーナーキックのクリアボールを今野泰幸に叩き込まれ、土壇場でスコアは振り出しに。
あと数分で掴めるはずだった栄冠が手元からこぼれ落ち、セレッソは5位でシーズンを終えることになったのだった。
