名古屋グランパスは12日、長谷川健太監督が今季限りで契約満了となることを発表した。「タイトル請負人」が就任4季目に獲得した選手たちのパフォーマンスはどうだったのか。今回は、新戦力として大きな存在感を示した選手をランキング形式で紹介する。[1/5ページ]
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5位:木村勇大(きむら・ゆうだい)
生年月日:2001年2月28日(24歳)
今季のリーグ戦成績:12試合1ゴール0アシスト(名古屋グランパスのみ)
名古屋は今年8月に木村勇大の獲得を発表した。
現在24歳の木村は、2022年に京都サンガF.C.でJリーグデビュー。2023年には京都からツエーゲン金沢へ、2024年には東京ヴェルディへの期限付き移籍を経験した。
その秘めた才能を開花させたのが、2024シーズンだ。
「J1昇格組」として開幕当初は苦しい成績が予想されたヴェルディだったが、蓋を開けてみると残留争いに巻き込まれるどころか、リーグ6位でシーズンを終えた。
木村はここでリーグ戦36試合に出場し、自身初となる二桁得点(10ゴール)を達成。文字通り攻撃を牽引し、昇格組の躍進に中心的な役割を果たした。
そんな木村だが、今季はヴェルディで立ち位置が大きく変わってしまう。
昨季の活躍が評価されて期限付き移籍から完全移籍へ切り替え、さらにエースナンバー「10番」を着用した。
並々ならぬ覚悟を示して開幕を迎えたが、昨季とは一転し出場機会が減少。第1節の清水エスパルス戦こそ先発出場したものの、その後は先発と途中出場を繰り返した。
こうした状況を受けて、今夏ヴェルディ退団を決意。名古屋の一員となった。
新天地では第25節の京都サンガF.C.戦でリーグデビュー。シーズン途中加入ということもあって、名古屋でいきなり主力の座を掴むことはできなかったが、長谷川健太監督は毎試合起用し続けた。
どの時間帯に起用されても、懸命にボールを追いかけ、潰れ役としてポストプレーに徹した。フォワードとして数字を求めたかったはずだが、泥臭いプレーを厭わない姿勢は、監督も高く評価していたのだろう。
体を張った献身的なプレーはついに結果へとつながり、第33節のセレッソ大阪戦で移籍後初ゴールを記録した。
欲を言えば、もっとゴールに絡んでほしかったが、残留争い中のチームでは難しさもあっただろう。来季はチームを高みに押し上げる、そんな点取り屋へと成長を遂げてほしい。
