フットボールチャンネル

J1 2週間前

No.1新戦力は!? 柏レイソル、“大成功”補強ランキング1~5位。下位からの逆襲、今季を支えた男たち

 2023年からの2シーズンを降格圏ギリギリで終えた柏レイソルは、今季開幕前に大型補強を敢行した。新任のリカルド・ロドリゲス監督のもと、クラブは2025明治安田J1リーグで優勝争いを演じている。今回は、その原動力となった補強選手をランキング形式で紹介する。[1/5ページ]
——————————

5位:中川敦瑛(なかがわ・のぶてる)

中川敦瑛
【写真:Getty Images】

生年月日:2002年5月15日
今季のリーグ戦成績:19試合3ゴール3アシスト

 好調なチームには、シーズン途中に生まれた主力の穴を埋めるような超新星が台頭することがある。

 今季プロ初出場を果たしたばかりの中川敦瑛は、まさにその「超新星」に当てはまる選手といえるだろう。

 横浜FCの下部組織で育った中川は、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグで得点王を受賞するなど、前線の選手として将来を嘱望される存在だった。

 法政大学に進学してからも、全日本大学選抜に選ばれ、その実力には確かなものがあった。

 そんな中川は、2024年の特別指定選手期間を経て、今季から柏レイソルへと正式加入した。

 しかし、開幕当時はアタッカーとして考えられていたこともあり、渡井理己や小泉佳穂などの高い壁を越えるほどのインパクトは残せず、ベンチ外の日々が続いていた。

 5月終了時点で、試合出場は途中交代で出場した2試合のみ。しかし、ここで中川に大きな転機が訪れる。

 それが、今シーズン序盤にすさまじい活躍を見せていた熊坂光希の負傷離脱だ。

 熊坂は代表初招集となった6月シリーズで練習中に右膝前十字靭帯を断裂する大けがを負い、今季中の復帰が絶望的な状況となったのだ。

 当然、クラブとしては青天の霹靂ともいえる緊急事態だ。それでも、中川はこれを自身のチャンスに変えたのである。

 ダブルボランチの一角として起用された中川は、アタッカーの経験を活かし、果敢にボックス内に侵入。ゴール前の嗅覚には優れたものがあり、リーグ第36節終了時点で3ゴール3アシストを記録している。

 さらに、自らも長所と自負するキープ力は、プレス回避に大いに役立ち、後方から柏に推進力をもたらしている。

 アンカー気味に配置され、相手の攻撃の芽を摘み取る潰し屋、フィルター役として機能していた熊坂。対して、中川は攻守に走り回りながらゴール前に飛び込んでいくボックストゥボックスの選手だ。

 決して容易ではない「熊坂の代役」というタスクをこなしながら、自分の色を付け加えていった。

 現在も優勝争いに加わっている要因に、この男の存在は欠かせないだろう。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!