【写真:松岡健三郎】
FC町田ゼルビアは12月6日、明治安田J1リーグ第38節で柏レイソルと対戦し、1-0で敗れた。これで今季のリーグ戦を6位で終えることとなった。この試合にボランチでフル出場した中山雄太は今季ここまでの戦いを振り返っている。
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中山雄太が考える強固な組織作りをするうえで大切なこととは
「Jリーグ、ルヴァン(カップ)ともに満足のいくものではなかったので、そこに対しては貪欲にこれからも狙っていきたいところです。天皇杯でタイトルを獲得できて、個人的にもチーム的にもタイトルをとりたいという今シーズンだったので、単純に評価してもらっていいのかなというふうに思います」
中山は、J1参入2年目で目標としてきたタイトルを獲れたことは、町田が積み上げてきたものやこれから積み上げていくものに対して自信を持っていいとも話し、こう続けた。
「長い戦いで1年をどうしっかり戦っていけるかというところを来シーズン、ハーフシーズン含め、次のシーズン移行からのシーズンにやっていければいいと思います。優勝は狙いに行きつつ、降格がないので、どう貪欲にいろいろやっていけるかなというのが大事だと思います」
加入2年目の中山は今季、リーグ戦32試合に出場し、センターバックやボランチ、ウイングバックもこなすなどユーティリティー性をいかんなく発揮した。
「どこでやってもできるところが自分としては大きかった。単純に怪我が大きかったシーズンが数年続いていたので、どのポジションでもしっかりと出続けられたのが自分としてはまずまず、あと唯一タイトルが獲れたところも上々の出来だと思います。
ただタイトルというところではまだまだ獲れるものを獲りたいですし、1シーズン通したJリーグでのタイトルの難しさを今シーズン感じたので、また獲れるように成長していければいいかなと思います」
さらに、黒田剛監督が試合後の会見で来季に向けて強固な組織作りが強いチームを作るために必要だと言及したことを受けて、中山なりに持論を展開した。
「僕の見解では今シーズン怪我人の部分で他のチームと違って、ACLE(アジアチャンピオンズリーグエリート)も含まれているので、いかに所属している選手で誰が出ても遜色なくプレーできるかが大事だと思わされるシーズンだった」と切り出し、こう続けた。
「やっぱり人間ですし、全部の試合に出られるかというとそうでもない。今シーズンいたく感じたところかなと思う。もちろん1人1人が全部戦えるような意識を日常にすることが大事なのは前提としてありますけど、もっともっと全ての選手がそれをできるようになり、かつ、現実的に試合に絡んでくる人数も必然的に増えないといけないかなというふうに思う。
町田はたぶん、シーズンで見ても出ている選手の固定化が相当、他のチームと比べて顕著にあったと思うので、怪我人だったり、あるいは怪我がなくともパフォーマンスをもっと上げなきゃいけないところが課題なのかなと思った」
タイトルをひとつ獲得したことで、中山の中でより高まっていく次なる目標。その高い目標を達成するためには、自身のパフォーマンスはもとより、チーム全体としてのレベルアップが求められていくことになるだろう。
(取材・文:竹中愛美)
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