2025シーズンの明治安田J2リーグはレギュラーシーズンの全日程を終えた。優勝争いや残留争いなど、長いシーズンの中でそれぞれのクラブに紆余曲折があったが、シーズンを通して最も多くの観衆を動員したクラブはどこなのか。J2の20クラブのホームゲーム入場者数を集計し、ランキング形式で紹介する。[1/5ページ]
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15位:カターレ富山
本拠地:富山県総合運動公園陸上競技場
収容可能人数:1万8,588人
平均入場者数:5,635人
カターレ富山は2025シーズンのJ2で、1試合平均5,635人の観客を動員した。
富山は2024シーズンにJ3で3位となり、2014シーズン以来のJ2復帰を果たした。
9年ぶりのJ2でファンの期待は高く、ホーム開幕戦のヴァンフォーレ甲府戦では5,950人、続く第4節ジュビロ磐田戦では7,580人を記録。前年の平均4,092人を大きく上回る好スタートを切った。
その後はチームの低迷に伴い動員も落ち着いたが、第31節の徳島ヴォルティス戦では『ONE TOYAMA SPORTS DAY』と題したトヨタモビリティ富山の冠試合が開催され、8,484人を動員。イベント効果が表れた。
この試合以上の盛り上がりとなったのが、最終節のブラウブリッツ秋田戦だった。
第34節終了時点で残留圏の17位と勝ち点8差があった富山は、第35節の愛媛FC戦で後半アディショナルタイムに追いつき、勝ち点1を獲得。続くサガン鳥栖戦とヴァンフォーレ甲府戦で連勝し、望みをつないだ。
最終節、奇跡を信じるサポーターが「富山県総合運動公園陸上競技場」に集結。動員はシーズン最多の9,191人だった。
17位のロアッソ熊本が引き分けで逃げ切りを図る中、富山は3点差以上の勝利が必須という厳しい条件だったが、後半アディショナルタイムに4点目を奪取し、4−1で勝利。土壇場で大逆転の残留を成し遂げた。
シーズン途中は苦しい戦いが続いたものの、最後に歓喜で締めくくった富山。観客数も前年比137.7%と大幅に増加し、クラブにとって確かな一歩となるシーズンだった。

