FIFA
過去10年間で最もFIFAランキングを上げたのは?【写真:Getty Images】
FIFAランキングは、その国の実力を評価する一つの基準となっている。FIFAワールドカップ(W杯)のポット分けなどにも影響してくるだけに、順位の入れ替わりは気になるところだ。そこで今回は、過去10年間のFIFAランキングに着目。その期間に最も順位を高めた国をランキング形式で紹介する。※2015年12月時点と2025年12月時点のFIFAランキングを比較[1/5ページ]
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5位:モロッコ代表

モロッコの国旗【写真:Getty Images】
10年前のFIFAランキング:75位
現在のFIFAランキング:11位
上げた順位:64位
5位にランクインしたのは、2022年のFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会で“台風の目”になったモロッコ代表だ。
10年前の12月時点で、FIFAランキングは75位だった。
近年のモロッコの成長はすさまじいものがある。
とくに印象的なのは、2022年W杯の本大会と、そこまでに至る道のりだ。
2021年9月から11月の間に行われたW杯アフリカ2次予選でモロッコは、6戦全勝。たった1失点のみでグループリーグを首位で突破した。
2022年3月の3次予選では、コンゴ民主共和国に5-2と勝利してW杯の出場権を掴んだ。
そして、2022年のW杯カタール大会では、初戦でクロアチア代表と引き分けに終えると、第2戦のベルギー代表には2-0で勝利。第3戦のカナダ代表にも2-1で勝利し、首位通過を決める。
決勝トーナメント1回戦では、スペイン代表をPK戦で下し、準々決勝ではポルトガル代表を撃破。準決勝でフランス代表に、3位決定戦でクロアチアに敗れるも、アフリカ勢初のベスト4進出という快挙を成し遂げた。
世界の強豪相手にも通用することを証明したモロッコは、2022年W杯カタール大会終了後にFIFAランキングを大幅に伸ばし、11位まで上昇させた。
そんなモロッコは、2023年3月に行われたブラジル代表との国際親善試合でも2-1と勝利を収め、完全に強豪国の1つであることを世界に見せつけた。
モロッコがこれほどの進化を遂げることができたのは、アクラフ・ハキミやブライム・ディアスといった世界の名門クラブで輝きを放つ選手が各ポジションにいたからに違いない。
来年開催されるW杯北中米大会では、前回大会以上の成績を収め、FIFAランキングトップ10入りを果たすのだろうか。