FIFA
過去10年間で最もFIFAランキングを上げたのは?【写真:Getty Images】
FIFAランキングは、その国の実力を評価する一つの基準となっている。FIFAワールドカップ(W杯)のポット分けなどにも影響してくるだけに、順位の入れ替わりは気になるところだ。そこで今回は、過去10年間のFIFAランキングに着目。その期間に最も順位を高めた国をランキング形式で紹介する。※2015年12月時点と2025年12月時点のFIFAランキングを比較[1/5ページ]
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10位:ジョージア代表

ジョージアの国旗【写真:Getty Images】
10年前のFIFAランキング:122位
現在のFIFAランキング:73位
上げた順位:49位
10位にランクインしたのは、ジョージア代表だ。
10年前(2015年12月3日時点)のFIFAランキングは122位だったが、2016年に行われたFIFAワールドカップ・ロシア大会の欧州予選や国際親善試合での成績によって、一時137位にまで落ち込んでいた
しかし、その後徐々に力をつけ、ジョージアは軌道に乗り始めた。
そのきっかけとなったのは、UEFAネーションズリーグ(UNL)の存在だろう。
2018/19シーズンから開幕した同大会で、ジョージアはリーグDでしのぎを削ることに。
結果、5勝1敗でグループリーグを首位で終え、リーグCへ昇格した。
2020/21シーズンのUNLでは、2大会連続の昇格は叶わなかったものの、2022/23シーズンで見事リーグBへ上がることに成功している。
その間に行われていたW杯の欧州予選では結果を残せなかったが、FIFAランキングは常に上昇傾向にあった。
そして、ジョージアの歴史を最も大きく変えたのがUEFA EURO2024(欧州選手権)だ。
同大会出場を懸けたプレーオフでは、ギリシャ代表を撃破して悲願の初出場を実現させた。
本大会でもその勢いのまま、同組のポルトガル代表を破り1勝1分1敗でグループステージを突破している。
初出場で決勝トーナメントに進出したジョージアは、同大会の後の王者でもあるスペイン代表と対戦し、敗北した。
ただ、欧州の強豪国を相手に見せた戦いぶりは高く評価され、FIFAランキングも2024年9月には66位を記録している。
上記のように、強者たちが揃うヨーロッパの舞台で成績を徐々に収め始めている裏側には、ジョージアを担うスーパースターの誕生が大きいだろう。
いまや、欧州一といっても過言ではないフランスのパリ・サンジェルマン(PSG)所属のFWフヴィチャ・クヴァラツヘリアがジョージアの攻撃を支えている。
他にも、リヴァプール所属のGKギオルギ・ママルダシュヴィリなど欧州の強豪クラブで活躍する選手が現れ始めている。
来年行われるW杯には出場できないが、今後W杯の欧州予選やUNLでは、強豪国にとって厄介な相手になることは間違いないだろう。