2025シーズンの明治安田J1リーグは全日程が終了した。名古屋グランパスは最終順位16位と期待を裏切る結果となってしまったが、観客動員数はリーグトップクラス。ホームゲーム年間入場者数ではクラブ史上初となる60万人超えを達成している。今回は、名古屋のホームゲームにおいて多くの動員を記録した試合をランキング形式で紹介する。※情報は12月20日時点[1/5ページ]
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5位:FC町田ゼルビア戦(第4節)
観客数:34,718人
開催地:豊田スタジアム
開催日:2025年3月2日
まさに悪夢の再来だ。
今季の名古屋グランパスは、敵地で行われた第1節の川崎フロンターレ戦を0-4と大敗を喫すると、そこから開幕3試合未勝利。開幕無得点3連敗となってしまった昨季に続き、今季もスタートダッシュに失敗した。
そんな苦しい状況で迎えた一戦が、この第4節のFC町田ゼルビア戦だ。悪い流れを断ち切るためには是が非でも勝利しなければならない試合となった。
しかし、先制点を奪ったのは町田の方だった。下田北斗が古巣対戦となった相馬勇紀に絶妙なスルーパスを供給。相馬からの折り返しを西村拓真がゴールに流し込んだ。
下田の正確なパスが見事であったことは言うまでもない。が、このシーンでは、名古屋の最終ラインは相馬や西村に全く対応することができておらず、後手に後手を踏んだような格好に。あまりにも簡単にゴールを許してしまった。
名古屋も反撃の機会を伺い続け、失点から約7分後にチャンスが到来。フリーキックの流れから佐藤瑶大がゴールネットを揺らした。
新たに浦和レッズから名古屋に加入した佐藤はこの試合が移籍後初出場であり、このゴールがJ1初得点。自身の価値を証明するセンセーショナルな新天地デビューとなった。
その後も、一進一退の攻防が続いたが両者ともにゴールは生まれず。決定機の数という点では名古屋が上回っていたが決めきることはできず、1-1の時間が続いた。
しかし、試合終盤に均衡が破れる。74分に町田の下田が放ったミドルシュートのこぼれ球を見逃さなかったナ・サンホがゴールを奪取。名古屋は再びリードを許してしまった。
追いつきたい名古屋はマテウス・カストロを投入するなど攻勢を強めたが、猛攻空しく1-2でタイムアップ。開幕から4試合未勝利(0勝1分3敗)となった。
90分間を通して相手に圧倒されたというわけではないが、一瞬の甘さや集中力の欠如で相手に上回られてしまい、勝ち点を逃している。
結果論ではあるが、シーズンが終了した現在から振り返ると、この試合は今季低迷した名古屋を象徴する試合だったと言えるだろう。

