
J1昇格に貢献したジェフユナイテッド千葉の新戦力【写真:Getty Images】
オリジナル10の一角であるジェフユナイテッド千葉が、明治安田J1昇格プレーオフ2025を制し、実に17年ぶりのJ1昇格を果たした。彼らの悲願達成の要因に、新戦力の活躍があったことは言うまでもない。その中で、最も輝いていたのは誰なのか。ランキング形式で紹介する。(データは『Sofa Score』参照)[1/5ページ]
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5位:ホセ・アウレリオ・スアレス(スペイン出身)

徳島ヴォルティスから加入したGKホセ・アウレリオ・スアレス【写真:Getty Images】
生年月日:1995年12月18日
所属元クラブ:徳島ヴォルティス
2025リーグ戦成績:26試合9クリーンシート
今季J1昇格を成し遂げたジェフユナイテッド千葉の中で、ホセ・アウレリオ・スアレスの存在はかなり大きかったはずだ。
バルセロナのカンテラ(下部組織)出身であるスアレスだが、トップチームには上がれず。その後はジローナやアルコルコンといったスペイン国内クラブを渡り歩いたが、なかなか芽が出なかった。
そんな同選手は、2022年に徳島ヴォルティスへと加入。当時の監督であるスペイン人、ダニエル・ポヤトスが志向するパスサッカーとの相性が良かった。
たとえば、同シーズンに5-0で勝利したJ2第11節・いわてグルージャ盛岡戦。当時徳島に所属していた渡井理己の得点を、自身の正確なパントキックでアシストした。
同クラブで3シーズンを過ごしたスアレスは、2025年2月にジェフユナイテッド千葉へと加入する。
このときの千葉はシーズン前のキャンプで正守護神だった若原智哉が大けがを負い、前半戦の出場が絶望的となっていた。
緊急補強として千葉の一員となったスアレスは、守護神離脱の不安を感じさせないほどのパフォーマンスを披露。
セーブ率78%はリーグでも上位のスタッツで、1試合あたりのセーブ数はリーグ5位の成績だ。
武器であるキック精度も抜群で、パス成功率は86%と、不用意にピンチを作らない安定感のあるプレーで、千葉を最後方から支え続けた。
9月末に行われたチーム練習の中で、スアレスは右膝半月板損傷の怪我を負い、シーズン中の復帰は叶わないこととなってしまった。
しかし、彼が記録した9つのクリーンシートは千葉をリーグ3位まで押し上げる1つの要因となり、結果的にJ1昇格にもつながった。
スペイン人GKの活躍は、今季の千葉の躍進を語る上で不可欠な要素のひとつだろう。