2025シーズンのJリーグ全日程が終了した。観客動員はどのクラブにとっても重要だが、同じ観客数でも「空席の有無」でスタジアムの印象は大きく異なる。今回はJリーグ全60クラブのホームスタジアムにおける収容率に注目し、集客の多寡をランキング形式で紹介する。なお、対象はクラブの本拠地限定とし、国立競技場などでの開催は該当しない。[1/5ページ]
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15位:テゲバジャーロ宮崎
本拠地:いちご宮崎新富サッカー場
平均入場者数:1,910人
収容可能人数:5,375人
収容率:35.5%
テゲバジャーロ宮崎は、2025シーズンに「いちご宮崎新富サッカー場(いちご)」で開催されたJ3リーグのホームゲームで1試合平均1,910人を動員した。
いちごは芝生席を含めて収容人数5,375人と、J3でも最小規模クラスのスタジアムだ。収容率という指標では規模の小ささが有利に働くが、宮崎は空席が目立った。
それもそのはず、1試合平均1,910人は、2025シーズンのJリーグ全体でワーストの動員数だ。
第7節・鹿児島ユナイテッドFC戦は3,769人を動員し、収容率は70.1%を記録した。だが、第2節・福島ユナイテッドFC戦では944人の動員にとどまり、動員率が17.6%と低迷した。
シーズン後半戦は、いちごで行われたホームゲーム7試合のうち4試合で収容率が40%を超えたものの、スタンドに余裕がある状態は続いた。
一方、宮崎は今シーズンのホームゲーム2試合を「KUROKIRI STADIUM(クロスタ)」で開催。収容1万1,270人の大型スタジアムでは、第21節・ギラヴァンツ北九州戦で8,032人(71.3%)、第35節・ザスパ群馬戦で5,349人(47.5%)を記録。こちらは一定の集客効果を示した。
このため、いちご開催分に限ればワースト水準だが、シーズン全体の総観客数ではJリーグ最下位は免れている。
2025シーズンの成績はJ3で4位。昇格プレーオフを勝ち上がり、クラブ史上初のJ2昇格を達成した。宮崎県から初のJ2クラブが誕生したことで、今後はスタジアム集客にも弾みがつくことが期待される。

