1月28日に東京都内でイングリード アンバサダー就任式&新CM発表会が行われ、元サッカー日本代表の小野伸二氏、株式会社Morrow World諸澤良幸代表取締役社長が登壇した。現役引退後もサッカーと英語のトレーニングを欠かさないという小野に、個別インタビューを実施した。(取材・文:加藤健一)
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「怪我をしたらそれまで。時を戻すことはできない」
4年に1度行われるFIFAワールドカップの開催まで5か月を切った。
昨年12月に組合せ抽選会が行われ、開催地も決定した。サッカー日本代表は対戦国のスカウティングやキャンプ地の選定など、本大会に向けた準備を進めている。
一方で、選手たちは所属クラブでの戦いに身を置いている。日本代表選手の多くがプレーしている欧州では通常のリーグ戦やUEFAチャンピオンズリーグなどのカップ戦が行われており、ワールドカップに負けず劣らずの激しい戦いが繰り広げられている。
そんな中で、悲報が届いた。
昨年12月21日、ASモナコに所属する南野拓実が、負傷交代を余儀なくされた。担架に乗ってピッチを後にした南野に下された診断は左膝の前十字靱帯断裂。細かい復帰予定時期は明らかにされていないが、6月に開幕するワールドカップ出場が危ぶまれている。
また、1月18日には久保建英も負傷している。スプリントした際に左太もも裏を押さえてピッチに倒れ込み、後の検査で左ハムストリングの負傷と診断された。
何より辛いのは、怪我をした選手本人だろう。
「こればっかりは、僕自身はそういうときに運がなかったんだと思うしかない。どこかに油断があったのかもしれない。怪我をしたらそれまで。時を戻すことはできないので」
栄光も苦境も経験した小野伸二が贈る言葉「紆余曲折がある中で…」
そう話すのは元サッカー日本代表で、1998年と2002年の2大会連続でFIFAワールドカップに出場した小野伸二。自身も1999年に左膝靭帯断裂の重傷を負い、復帰後にコンディションが上がらず、翌年のシドニー五輪出場を逃している。
小野は自身の経験と重ね合わせながら、選手たちの思いを汲んだ。
「自分に与えられた試練なんだと思います。大事なのは、そこで選手生命が終わるわけではないこと。先にあるものを見るしかない。復活した姿を想像しながら」
小野自身もその後、フェイエノールトに移籍してUEFAカップ制覇の立役者となり、2002年の日韓大会でも活躍。見事に復活を果たした。
「簡単じゃないと思います。復帰した後も違和感があったりするかもしれない。焦らずじっくりと向き合ってやることが大事」
小野は周囲のサポートを受けながら、44歳まで現役生活を続けた。選手にとってワールドカップは4年に1度の大舞台だが、その先にもサッカー人生は続く。
小野は「イングリード アンバサダー就任式&新CM発表会」の会見で、2021年からイングリードを活用して英語の学習に取り組み、現役引退後も英語学習を続けていることを明かしている。
小野はこの会の中で、目標を追う人へメッセージを送った。
「コツコツと地道にやり続けて、途中であきらめないことの大事さ。僕自身もそうでしたが、やり続けることは簡単そうで簡単じゃない。いろんな紆余曲折がある中で自分の信念に向かって進んでいく。途中であきらめないことの大切さを自分は経験してきた」
栄光も苦境も経験してきた小野の言葉は、今まさにそのような苦しい環境に置かれている人へ響くはずだ。
(取材・文:加藤健一)
著者プロフィール:加藤健一1993年生まれ、東京都出身。『フットボール批評』、『ジュニアサッカーを応援しよう!』(ともにカンゼン刊)の編集を経て、フットボールチャンネル編集部に。『育成主義』(曺貴裁著)、『素直 石川直宏』(馬場康平著)などの書籍編集を担当。箸とペンは左利きだが、スポーツはだいたい右利き。2023年より日本代表を取材。Twitter:@katoken97
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