サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングの26位から30位を紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。[1/5ページ]
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29位タイ:ヴァンフォーレ甲府(135)
2025リーグ戦成績:13位(J2)
2025シーズンホームグロウン人数:7人(15位タイ)
2025リーグ戦ホームゲーム平均入場者数:8,390人(30位)
2024年度営業収益:約17億4,800万円(31位)
ヴァンフォーレ甲府は2025シーズンのJ2を13位で終えた。前シーズンから1つ順位を上げたものの、パワーランキングの他の項目も大きな変化はなかった。
最大の変化は収益面だ。
営業収益は2023年度が約20億4000万円だったのに対し、2024年度は約17億4,800万円と大幅に減少した。
多くのクラブが増収を記録する中でこの大幅減は痛いが、はっきりとした理由がある。
甲府は2022年度の天皇杯で優勝したことにより、2023年度はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場による追加収入があった。この“特需”がなくなったことで、2024年度の収益減少は避けられなかった。
リーグ戦の1試合平均観客数は、前シーズンから116人増加して8,390人。クラブが掲げた目標の8,500人には届かず、決して大幅な増加ではないが、浮き沈みのないシーズンで微増が続いていることはポジティブに捉えていいだろう。
育成面は甲府の強みで、2025シーズンのホームグロウン選手数は7人だった。
2026年から背番号10を背負う内藤大和、主将の井上樹、副キャプテンのひとりである小林岩魚がアカデミー出身で、チームの根幹に自前の選手がいることは強みだ。
パワーランキング上で際立つ「育成の力」をいかにしてピッチ上の勝ち点へと変換し、再びJ1昇格争いに絡んでいくのか。Jリーグ百年構想リーグでは、すでに蒔かれた種が芽を出すことに期待したい。

