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「今は結果が出そう」瀬川祐輔が柏レイソルに感じている良い雰囲気。「1人1人の火が消えかかっていたのがまた戻ってきている」【コラム】

シリーズ:コラム text by 竹中愛美 photo by Getty Images
柏レイソル 瀬川祐輔

柏レイソルの瀬川祐輔【写真:Getty Images】



 明治安田J1百年構想リーグ第8節が3月22日に行われ、柏レイソルは水戸ホーリーホックに3-0で快勝し、今季ホーム初勝利を挙げた。試合を決定づける追加点を奪い、チームの連勝に貢献した瀬川祐輔。昨季2位と躍進したが、開幕から3連敗を喫し、思うような結果を残せていないチームの現状を32歳のアタッカーはどう感じているのか。(取材・文:竹中愛美)[1/2ページ]

柏レイソルの決定力は改善されてきた?「僕は常にあのゾーンを狙い続けてきた」

 今季ホーム初勝利を挙げたこともあってか、ミックスゾーンに現れた瀬川祐輔の表情は柔らかく見えた。

 57分、山内日向汰に代わってピッチに入ると、83分にダメ押しの3点目を鮮やかなボレーシュートで決めてみせた。

 小泉佳穂からのクロスに難しい体勢ながらもきっちりと合わせ、2試合連続ゴールとなった。

「運が良かったです。良いボールが来たので、ヘディングするか、ボレーするか迷ったけど、判断を早くしたのが良かったかな、強いて言うならそこぐらいです」

 攻撃としては綺麗な形での得点となったが、ここまでの柏レイソルは、チャンスクリエイト総数がリーグトップの数値(119)を叩き出しているものの、シュート決定率はリーグワースト3番目となかなか決め切れないところがあった。



 リカルド・ロドリゲス監督が試合後の会見で「ゴールに向かうところの決定力も徐々に改善してきています」と語っていたが、どんな修正を加えたのだろうか。

「3点目に関しては、僕は常にあのゾーンを狙い続けてきたので、やっと(パスを)出してくれたなという方が強いです。(小泉)佳穂は見えているけど、可能性の高いものを選ぶので、そこの塩梅というか、佳穂のクオリティだったら出せるのに出していないなと俺は感じていたので。

 そういうところで佳穂が出してくれたから、信頼関係も含めて1つ良かったのかなとは思います。僕と佳穂の関係だけじゃなくて、佳穂自身、あのパスを出せるけど、出さなかった試合がたぶん何試合か最近続いていた。けど、あそこで出せるクオリティは出しておかないといけないなと改めて僕は感じました」

 もちろん、ゲーム展開や相手の出方によって、試合の運び方は変わってくる。何でもかんでも配球をすればいいというわけではないだろう。だが、そこにはチームの連係が深まっているからこそ、成せる技でもあるように思う。

「そこは毎試合言っていますけど」瀬川祐輔が感じている柏レイソルの今年の課題

柏レイソル 瀬川祐輔

トレーニングで汗を流す柏レイソルの瀬川祐輔【写真:編集部】

「(佳穂は)いつも目が合っても1個遅れて(パスを)出してきたり、相手を見てプレーしていたりする感じがあった。きょうは目が合った瞬間に出してくれた。

 佳穂の中でそれが良いのか悪いのかわからないですけど、僕はそういうふうに捉えてはいます。見てくれたなって。もっと見てほしいな、みたいな。そんな思いも込めて今言っていますけど」

 明治安田J1百年構想リーグは第8節を終えた。2勝1PK勝5敗で東地区8位というここまでの結果を瀬川は率直にこう振り返る。

「赤点っすね、普通に。全然良くないし、90分通して盤石ではないから。浦和(レッズ)戦もそうですし、きょうもそうです。比較的、トータルすると長い時間で不安定な展開が続いたりするのが今年の課題というか。



 そこは毎試合言っていますけど、選手1人1人の判断と質かなと思います。前への意識はすごくついて、ノブ(中川敦瑛)もシュートを打って決めましたけど、大胆なプレー以外の部分のクオリティはもっと突き詰めなきゃいけないですし、もっと1人1人が向き合わなきゃいけないかなと思います」

 さらに、瀬川はチームの雰囲気についても触れた。

「雰囲気的には一時期より選手1人1人の火が消えかかっていたのが少しまた戻ってきているのかなと。消えてはいないですけど、やっぱり結果に左右されるものなので、一時期よりは少し盛り返したかなという雰囲気はあります」

 今節の勝利をもって、その火は再び燃えてきたようだ。

「今は結果が出そうな雰囲気が浦和戦からあって…」

瀬川祐輔 柏レイソル

チームトップの4ゴールをマークしている柏レイソルの瀬川祐輔【写真:Getty Images】

「きょうの試合を経て、たぶんちょっと戻ってきたんじゃないかな。日立台の雰囲気とかを見ても、仲間たちが信頼し合いながらプレーしている感じは、きょう後半ピッチに立って見て取れたので、それがまた良い競争につながればいいかなと思います。

 意思疎通もそうだし、1人1人が隣にいる仲間を信頼して、パスを出したり、走らせたりとか、速攻するのか、遅攻するのかとか、いろんな選択肢を持ちながらやっている選手に対して、ストレスをあんまり抱えずにプレーしていた気はしたので、それは良かったかなと思います」

 何より、勝利という結果が与えるものは大きな意味を持つ。「結果が全てなので」と切り出し、瀬川は話を始めた。

「開幕戦も逆転して勝っていたら、波に乗っていたかもしれないですし、勝つと自分たちのプレーが正当化される。負け続けると、どんどんそれは間違っているんじゃないかと思ってきて、どんどん正解のプレーを探し続けてしまって、負のループに落ちちゃう、そんな5、6試合だったと思う」と改めてここまでを振り返り、こう続けた。



「今は結果が出そうな雰囲気が浦和戦からあって、特に浦和戦の後半で押し込む時間が増えて、いつものレイソルの攻撃が増えた。そういう時間がきょうの水戸戦もあったからこそ、自分たちがミスってもそれが正解だと思えるようなメンタリティは増えてきたかなと思います」

 瀬川はチームのここまでの結果を「赤点」だと評価したが、怪我人の戦列復帰などもあり、徐々にチームとしてのパフォーマンスが上がってきていることもプラスの要因だろう。

 今節でチームトップの4得点目をマークした瀬川だが、個人としても取り組んできたことが実ってきているようだ。

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