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「逆にアクシデントがあってよかった」日本代表がモンテレイ合宿を打ち上げ。遠藤航はナッシュビルから全体練習に合流も【練習レポート】

text by 元川悦子 フリーライター photo by Etsuko Motokawa
サッカー日本代表、森保一監督
サッカー日本代表の森保一監督【写真:元川悦子】



 オランダ代表とのワールドカップ(W杯)初戦を目前に控える日本代表が、モンテレイでの事前合宿を打ち上げた。森保一監督は収穫と反省点を整理しながら、合宿の総括を行った。

U-19とのトレーニングマッチを行った日本代表

 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)初戦のオランダ代表戦まで、ついに1週間を切った。

 事前合宿地・モンテレイでの活動最終日となった7日は、完全非公開でU-19日本代表とトレーニングマッチを実施。鈴木淳之介と塩貝健人のゴールで2−1の白星を挙げた。

 モンテレイ入り後、4日連続で全体練習を欠席したキャプテンの遠藤航は欠場したものの、ナッシュビル移動後は全体練習に合流できる予定。オランダ代表戦にも間に合うという前向きな見通しもあるようだ。

 そして右鎖骨骨折からの復帰を目指す鈴木唯人、先月31日のアイスランド代表戦で、約2年ぶりに代表戦のピッチに立った冨安健洋も70分間プレー。ケガ明けの選手たちが徐々に戻ってきているのは紛れもなく朗報と言っていい。

 これでモンテレイ事前合宿は打ち上げ。試合後、森保一監督が総括取材に応じた。

「35分×4本で、2本目と4本目はPK戦までやりました。多い選手で2本・合計70分プレーしました。今日は16時からキックオフしたんですけど、1本目、2本目はすごく暑かった。

 3本目からは陽が陰ってきたとはいえ、すごく暑い状態でプレーできました。さらに、U-19日本代表の選手たちが2日前にメキシコと対戦して勝ったこともあり、我々に挑む姿勢もあって、非常に強度の高い試合ができたと思います」と指揮官は大きな収穫を得られたことを強調した。

 ここ数日は気温が低めで、十分な暑熱対策ができなかったのではないかというネガティブな見方もあったが、キャンプ最終日は大きな成果が得られたという。

 2つのゴールシーンに関して、森保監督はこのように説明した。

「淳之介のゴールは3本目。鈴木唯人のコーナーキックの右アウトスイングで中央に入れたボールがスクランブルになって、そこで淳之介が最後にゴール前でゴールエリアくらいから押し込む形でした。

 塩貝のゴールは4本目で、ビルドアップでハーフウェーラインよりちょっと自陣でボールを保持しながら、冨安から一気にディフェンスライン背後にボールが出て、そこに塩貝が走り込んでGKと1対1になって決めたという感じです。

 尾谷ディヴァインチネドゥの失点シーンは、ロングボールが中に入って、ゴール前、ペナルティエリアの前くらいで、A代表のDFと競り合ってこぼれたボールを彼がしっかりとキープ。シュートを蹴り込んだ形でした」

 得点に関してはリスタートとビルドアップからということで、指揮官が長年、積み上げてきたものが形となって表れた。特にビルドアップに関しては、前日の6日に時間をかけて取り組んでいたこと。


 その結果として、冨安と若い塩貝のホットラインが開通したのは前向きな要素。W杯本番に向けて、1つ自信を得られたことだろう。

 しかしながら、失点シーンに話が及ぶと、森保監督は少し厳しい表情になった。

「ハイボールから決められたのは、オランダ戦のポイントの1つになる?」 

 質問を受けた指揮官は、課題に言及した。

「おっしゃる通りです。多少の連係ミスがあったので。相手がキレイに崩してくるだけとは限らないですし、より1人ずつが局面で勝っていくことはこれまで通り、選手たちに考えてもらいながら、お互いに水漏れがないようにしないといけないと思います。

 相手にラフなボールを上げられた時には、誰がチャレンジに行き、誰がカバーに行くのかをしっかりと確認しないといけない。もしかすると、うまくいかない可能性も出てくると思いますが、自分たちのミスでやられることがないように、ここからナッシュビルで連係面を引き上げたい」

 森保監督は、守備面の連係をより徹底して磨いていく考えを示した。本番1週間前の練習試合で、明確な課題が浮き彫りになったのはむしろよかったと言えそうだ。

 今回のモンテレイ合宿では、ピッチコンディションの問題もあって、3つの練習場を行き来することになったが、それでも森保監督は「モンテレイに来てよかった」と清々しい様子で語っていた。

「日常の中でも想定外のことが起こった時にどう対応できるかというところは、本当にオン・ザ・ピッチでもオフ・ザ・ピッチでも大切なこと。

 今回、アクシデントはありましたけど、選手たちが落ち着いて与えられた環境の中でできることをやって、次につなげていくことができたので、逆にアクシデントがあってよかったということかなと思います」

 確かにW杯本番になれば、予期せぬ困難に直面することも少なからずある。

 モンテレイで本番を戦い抜く厳しさを再認識できたのは、確実に今後につながるはずだ。

 彼らはここからいよいよ本番モードに突入する。本当の戦いはここからだ。

(取材・文:元川悦子)

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