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【独占記事】伊紙大手『ガッゼッタ』記者が喝。W杯日本代表の「最大の過ち」と「最も反省しなければいけない」こと

シリーズ:コラム text by ファビオ・リカーリ photo by Shinya Tanaka
北中米W杯 決勝トーナメント1回戦 ブラジル×日本 試合後挨拶する日本代表
日本代表、ブラジル戦のあとの様子【写真:田中伸弥】



 FIFAワールドカップ北中米大会・ラウンド32、日本代表はブラジル代表に前半でリードしながら後半に逆転を許し、2-1で涙をのんだ。伊紙『ガッゼッタ・デロ・スポルト』記者ファビオ・リーカリ氏が、前半の完成度と後半の失速、そして日本が次のアジアカップのために向き合うべき課題を分析する。(文:ファビオ・リーカリ(『ラ・ガッゼッタ・デッロ・スポルト』記者)、翻訳:佐藤徳和)[1/2ページ]

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日本にも十分勝機はあった

日本代表FW上田綺世
日本代表FW上田綺世【写真:Getty Images】


 日本は、代表史上おそらく、かつてないほどの悔恨を抱えて、FIFAワールドカップ(W杯)の舞台を去ることになった。ブラジルとの決勝トーナメント1回戦では、延長戦に持ち込んでベスト16進出を争うまであと一歩のところまで迫っていた。

 前半は戦術面でもスコアでもブラジルを上回っていたが、その後は徐々に押し込まれ、自陣へと引き下がった。ある時点ではほとんどゴール前に閉じこもるような状態となり、最後にはその代償を払った。

 今のサッカーでは、試合終了の笛が鳴るまで試合は終わらない。もはや結果が決まった試合など存在しない。カナダが後半アディショナルタイムに南アフリカを破ったように、ブラジルも日本守備陣の連続したミスにつけ込み、95分にガブリエウ・マルティネッリが決勝点を挙げた。

 もちろん、最終的にブラジルが勝利に値しなかったわけではない。後半はセレソンの決定機が次々と生まれ、GK鈴木彩艶は素晴らしいセーブを連発し、日本の守備陣も堅固な壁を築いた。

 しかし、このブラジルは手がつけられないほどの破壊力があったわけではない。日本にも十分勝機はあった。もし勝っていれば、日本代表史上初めてノックアウトステージで勝ち上がる快挙となっていた。

 それでも日本は、おそらくオーストラリアと並ぶAFC加盟国最強の代表だろう。フィジカルではオーストラリアに及ばないが、組織力ではこのオセアニア勢を上回っている。

 韓国からサウジアラビアまで、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)でのアジア勢総崩れについて、アジア大陸全体が検証しなければならない。

後半に現れたのは“日本代表バージョン2”


日本代表対ブラジル代表の模様【写真:Getty Images】


 そして日本自身も、この敗退を招いた原因を見つめ直す必要がある。前半の戦いは模範的だった。試合運び、相手へのコントロール、ブラジルの強力な攻撃陣を封じ込める能力、そしてカウンターの鋭さ、いずれを取っても今大会最高の45分だった。

 個人的には、グループステージで好プレーを見せていた田中碧が再びベンチスタートとなったことには驚いた。ところが、佐野海舟が守備対応で決定的な働きを見せ、何より先制点を奪った。

 ダニーロが中盤でボールを失った直後、一気にスピードに乗って前へ運び、怖いもの知らずの大胆さでミドルシュートを選択。アリソンの意表を突き、見事にネットを揺らした。

 文句なしに値するゴールだった。日本は完全に選手全員の動きがかみ合っていた。守備時には5バックを形成し、ボールを奪えば堂安律と伊東純也が右サイドで極めて危険なホットラインを築き、左では前田大然がダニーロを苦しめる。

 森保一監督の戦略は実に巧みだった。しばらくの間、私は森保監督が口にしていた「日本が優勝できるワールドカップ」という言葉を思い返していた。そして、その言葉は私には誠実で、それほど非現実的なこととも思えなかった。

 けれども、後半に現れたのは“日本代表バージョン2”だった。そして、それはまったく別のチームだった。確かに相手は経験もパワーも備え、ヴィニシウスも擁するブラジルだ。

 だが、セレソンの長所と日本の失策は表裏一体だった。

露呈したいくつかの限界

ヴィニシウス・ジュニオールと対峙する冨安健洋
冨安健洋対ヴィニシウスのシーン【写真:Getty Images】


 森保ジャパンが最も反省すべきことは、精神面の落ち込みであり、これは来年1月に開催されるAFCアジアカップ2027(サウジアラビア)へ向けて必ず改善しなければならない課題だ。

 日本は、まるで勝つことに怯え始めたかのようだった。ブラジルの猛攻を恐れ、身を引こうとしたようにも見えた。決勝まで行けると自負していたチームとしては、不思議な姿勢ではないだろうか。

 にもかかわらず、実際には重心はさらに下がり、日本は自陣から敵陣へボールを運び出すことも、後方から組み立てることもできなくなってしまった。ここでいくつかの限界も露呈した。

 例を挙げると、センターバックの谷口彰悟は何度かボールを失った。また、ボールを所持していない時に、最終ラインが5バックではなく、6人が並ぶ場面も何度も見られた。セレソンのような相手に、これほど多くのスペースを与えてはいけない。

 要するに、この試合はブラジルが勝ったというより、日本が自滅した試合だった。それは気持ちの強さの問題でもあり、勝負どころで踏ん張る力を欠いた。選手個々に向けても、プレー強度が落ちてしまった。

 そして交代策も効果を生まなかった。

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