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【クラブワールドカップ】解任間近? チェルシー敗戦の原因はベニテス采配にアリ。

text by 植田路生 photo by Kenzaburo Matsuoka


サポーターはトーレスと共に沈むことなど望んでいない?【写真:松岡健三郎】

ベニテスが来季指揮を執ることはない

 この試合の敗戦でいくつか確かになったことがある。

  • 前半16分の儀式は今後も続く。
  • 「Rafa Out」のボードも引き続き掲げられる。
  • ベニテスの肩書きから“暫定”が取れることはない。

 などである。問題はいつ解任されるかだ。

 リーグ戦で勝ち続ける限り、彼の座るイスはあるだろうが、そう簡単に勝てるほどプレミアリーグは甘くはない。クラブワールドカップ決勝のように閉塞感漂う試合は、今後も見られるだろう。

 ベニテスは就任以降、オスカールではなく、モーゼスをファーストチョイスとしている。守備を整備した上でのカウンターを狙い、着実に勝ち点を稼ぐためだ。自身がリバプール時代にそうしていたように、縦に早い選手は彼のサッカーのキーマンとなる。そしてその先には愛弟子トーレスの復活の願いも込められている。

 スペイン人指揮官は、どうせ今季までの任期なら、いっそ寵愛するトーレスと心中する覚悟なのかもしれないが、チェルシーサポーターはそんなことは露にも思っていない。ドログバならいざしらず、クラブに何の功績の残していないトーレスと共に沈んでいくことなど考えたくもないだろう。

 次のリーグ戦は12月23日、ホームでのアストン・ヴィラ戦だ。スタンフォード・ブリッジでは、これまで以上のブーイングがベニテスを待っている。

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