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長友佑都 11年前

長友奮闘も、インテルはクローゼの一発に沈む

『サイドバックなので守備を重視しようと心がけた』
サイドアタックの強烈なラツィオに対し、4バックに変更して試合に臨んだインテル・ストラマッチョーニ監督。長友は前半右サイドバックとして出場し、後半開始から長友は左のサイドハーフにポジションを移した。長友のユーティリティ性が、監督の引き出しを増やしているのは間違いないだろう。

text by 神尾光臣 photo by Kazuhito Yamada


複数のポジションで躍動した長友【写真:山田一仁】

右SB→左SH→左SB、3つのポジションをこなした長友

 インテルは15日、アウェイでラツィオと対戦し長友はフル出場。前半45分は右サイドバック、後半からは左のサイドハーフ、さらに終了間際には左のサイドバックと、一試合に3つのポジションをこなし奮闘した。

 サイドアタックの強力なラツィオに対し、ストラマッチョーニ監督は3バックから4バックにシステムを変更、長友には右SBでの出場を命じた。

「サイドバックなので守備を重視しようと心がけた」という長友は、丁寧かつ執拗に対面のMFルリッチの動きを封じた。そして相手が右から攻めてくれば、中へ絞ってゴールを守る。前半37分、右クロスに反応したドイツ代表FWクローゼから見事にボールを奪う。46分にもゴール前に入った縦パスをゴール前でカットし、そこからカウンターへと繋げた。

 守備だけではない。攻守が入れ替わった時には、思い切って高いポジションを取る。グアリンがボールを持った時には必ず前線へフォローに走り、カンビアッソが出したきつめのサイドチェンジにも、鋭いダッシュで追いついていた。

 すると、後半頭からは4-4-2の左サイドハーフへ移動。ストラマッチョーニ監督は「ラツィオの右SBコンコの攻め上がりに苦しんでいたため、フォーメーションを変えようと思った」と戦術変更を決断。長友も指揮官の意思に応えた。対面の相手を牽制するだけでなく、このサイドを切り崩して見せた。時に静止した状態からフェイントで相手をかわし、カッサーノとのコンビプレーで裏のスペースを次々と突いた。

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