吉田麻也が語る「激闘の軌跡」 ~アジアカップで得た収穫と課題~(前編)
2011年のアジアカップを制した日本代表のディフェンスラインで奮闘した吉田麻也。彼の目に今大会の日本代表はどのように映ったのだろう。日本代表の軌跡と勝因を振り返ってもらうとともに、自身の収穫と課題も聞いた。
2013年01月30日(水)8時28分配信
このインタビューは、2011のアジアカップ直後に行われ、サッカー批評issue50に掲載されたものです。現在はプレミアリーグのサウサンプトンで活躍する吉田のコメントを、改めて振り返ります。
【後編はこちらから】 | 【サッカー批評issue50】掲載
チームの方向性が定まったヨルダン戦後の選手ミーティング
――昨年1月のイエメン戦以来、本当に久しぶりの代表復帰でした。
「アジアカップの初戦、対ヨルダン戦は僕にとってキャップ数で言えば2試合目でしたが、去年のイエメン戦は若手中心のチーム編成でしたから今回が代表での初ゲームに等しかったと言えます。ベルギーリーグで年末ギリギリまでプレーしていた川島さんは、大会直前にやっと来てチームと合わせた状態でした。
遠藤さんは日本でもよく見ていました。本田さんのボールを受けたいタイミングもわかっていました。でも他の選手のことはちょっとよくわかっていませんでした。敵の選手のことはスタッフがよく分析してくれていたので心配なかったんですが、味方の選手のことはかなり手探りの状態で最初は色んな選手の様子を見ながらプレーしてました。
他の選手もそんな感じだったと思います。チームとしても最初どういう風に勢いを持っていくのか、しっかり回すのかとかもわかりませんでした。だから何となく勢いがない、単調な試合になってしまいました。
1試合目は開始の1時間45分前にスタジアム入りしてしまった。ロッカーに入ると多くの選手は集中して試合に向けて気持ちが入っていくんですが、ちょっと長すぎました。で、まだ時間があるので選手同士でしゃべりだすみたいな。それでみんな試合にホワーと入ってしまったのはある。
監督は『早くスタジアムに入りすぎたのはわれわれのミス。申し訳なかった』と言っていました。その後の試合はキックオフの1時間15分前入りになりました。ちょうどよかったですね」