ブラジルまでの次なる航路 ~日本代表選手の証言から紐解く指標~

2013年02月08日(Fri)13時22分配信

text by 元川悦子 photo Kazuhito Yamada
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ブラジルW杯で上位に食い込むために

 日本代表選手たちが「個の力の差」を埋めるためには何が必要なのか。今の日本代表は、大きく分けて、①欧州トップクラブで試合に出場する選手、②欧州中堅クラブで試合に出場する選手、③欧州で出場機会に恵まれていない選手、④国内組という4グループで形成されている。


長友「日本と世界の差を日々感じている」【写真:山田一仁】

 2014年ブラジルW杯で上位に食い込むのには、①にいるインテルの長友のように厳しい環境の中で極めて急激な成長曲線を描くことが理想と言える。

「僕はフランス代表よりインテルの方がビッグネームが揃ってると思ってるし、彼らと毎日サッカーをやれてる。自分と世界との差、日本と世界との差がどのくらいあるのかを日々感じながらプレーするのは大きいし、物凄く自信もついた。メンタルと自分の体がマッチした時に選手がどれだけ成長できるかっていうのは、僕自身が一番学んだこと。いい環境で謙虚さと志を持ってサッカーに取り組めるのはプラスですね」という長友のコメントは非常に頼もしかった。

 ただ、全員が個の力を最大限伸ばせる環境にあるとは限らない。ハノーファーで出場機会を得られていない酒井宏樹も「これまで国際試合に出ても自分はフィジカルでは負けてなかったんで、フランス相手でも大丈夫だろうと思ったけど、やっぱり抜かれることはあった。ドイツにも強い選手はいる。日本とは違う強さや速さとかうまさがある。そこで何とか出られるようにアピールして、自分自信をもっともっとパワーアップさせないといけない」と秘めた闘志を口にした。

 ③や④といった環境にいる選手たちにとって、「成長する方法」を模索することは、残り1年半における重要テーマになってくる。

 そして、個人の課題とともに、チームとして必要なことが国際舞台の経験値だろう。フランス戦後の中村憲剛が、「もっとボールを回せると思ったのに……」と話していたが、フランスに押し込まれたことで、彼らは自信を持っていたポゼッションの理想と現実のギャップをあらためて実感していた。今野も「ちょっとフランスの名前にビビった」と話していたが、こうしたコンプレックスもまだ一部の日本選手にあるのではないだろうか。

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