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CL決勝前哨戦で見えたもの ドルトムント優勢の中で証明したバイエルンの強固な“守備トライアングル”

text by 河治良幸 photo by Ryota Harada

ドルトムントは勝利を目指すも1-1で終了

 ドルトムントは11分、左に流れたブワシュチコフスキのクロスに、本職ではない右SBから猛烈に駆け上がったグロスクロイツが豪快に合わせて先制。

 さらに攻め立てるドルトムントはワンツーからペナルティエリアに侵入したギュンドアンが左SBのコンテントに倒されたが、PKの笛は吹かれず。足を痛めたギュンドアンは直後に若いライトナーとの交替を強いられた。

 一方のバイエルンは23分、右SBのラフィーニャが高めの位置でスペースを確保し、速く伸びのあるクロスでゴメスの同点ヘッドをアシストした。

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レヴァンドフスキのPKはノイアーにセーブされる【写真:原田亮太】

 その後もサイドを起点に再三、ペナルティエリアまで迫った両者だが、CLでも大活躍した両GKとCBの粘り強い対応に阻まれ、ドルトムントが59分にボアテングのハンドで得たPKのチャンスでは、レバントフスキのキックがGKノイアーにストップされた。

 64分にはラフィーニャが“肘打ち”で退場となると、ドルトムントはロイスを投入して勝利を目指したが、最後までノイアーの牙城を崩し切れずに1-1で試合は終了した。

 主力の多くが欠場、あるいはベンチスタートとなった割にはテンションが高く、見ごたえのある試合となったが、攻撃面では“主力率”の高いドルトムントが多くのチャンスを作り、アタッキングサードの攻撃人数も勝っていた。

 そこで際立ったのは、ここまで32試合で15失点というバイエルンの驚異的な守備力を後ろから支えるGKノイアーとCBコンビの堅固な対応だ。この日は主力の1人であるダンテが休養したが、バイエルンでの在籍7シーズン目となるベテランのファン・ブイテンがしっかりと代役を務めた。

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