因縁の“前哨戦”だが両チームには温度差が…
イングランドのウェンブリーで5月25日に行われるチャンピオンズリーグの決勝は、バルセロナを合計7-0で破ったバイエルンとレアル・マドリーを退けたドルトムントという、史上初の“ドイツ決戦”となる。
チケットのプラチナ化も進んでいる大一番だが、それに先駆けブンデスリーガの今節はドルトムントのシグナル・イドゥナ・パークで同カードが実現。
すでにバイエルンのリーグ優勝は決まっているものの、CLの“前哨戦”の様相となることに加え、ドルトムントの生え抜き選手であるゲッツェが、契約条項を行使する形でバイエルン移籍するとバイエルン側から報じられたことで、緊張が強まっていた。
とはいえCLからドルトムントは中3日、バイエルンは中2日という過密スケジュールもあり、渦中のゲッツェは負傷で欠場した他、主力CBのフンメルスと左ウィングのロイスがベンチスタートとなった。
バイエルンはGKノイアー、CBボアテングを除けばいわゆる“ターンオーバー”の選手たちで、左SBが今季の基本ポジションとなっていたアラバも、リベリーの欠場を受けて左ウィングでの出場。
試合前にはハインケス監督が「たとえ惨敗したとしても大きな影響は無い」といった趣旨の発言をしており、ホームのドルトムントとやや温度差を漂わせていた。
しかし、いざ試合が始まってみると、ブンデスリーガを代表する両雄らしく、素早い攻守のトランジション、ボールエリアの密度が高いハイレベルな展開に。その中で互いに慣れないメンバーで不安の見えるサイドの守備を突く形で得点する。
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