ブレーメン移籍を断った柿谷曜一朗 Jの舞台で見せた欧州レベルの“動きの質”

2013年05月19日(Sun)8時46分配信

text by 植田路生 photo Kenzaburo Matsuoka
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既に断っていたブレーメンからのオファー

 ドイツのS級ライセンスを保持する鈴木良平氏は、「今、ブンデスリーガへ移籍してもすぐに活躍できる選手」として真っ先に柿谷の名をあげる。「断トツで柿谷。香川、清武、乾貴士のように2列目で違いを生み出せる選手。ドイツのスカウト陣もそういう目で彼に注目している」と太鼓判を押す。

 実際、ニュルンベルクは獲得を検討しており、名門ブレーメンからも正式オファーはあった。関係者の話ではブレーメンには既に断りの連絡を入れてあるという。もしかすると、意中のクラブはもう決めているのかもしれない。

 だが、本人含め周囲は至って冷静。クルピ監督は柏戦の出来に関しても「パフォーマンスが決していいとは言えない。本来のプレーがあまり出ていない」とコメント。柿谷も「レビィー(・クルピ)に言われたようにまだまだです」と満足していない。

「コンフェデやW杯では代表入りもあるのでは?」と報道陣に振られても、「自分はまだそのレベルにない」と客観的に自分を評価している。陽気な性格の柿谷だが、何を成長させ、どのレベルにまで到達したいか、という自分の将来像をしっかりと描いているのではないか。

 順調に成長すれば、早ければ今夏、遅くとも今冬に柿谷は海外へ移籍するだろう。才能の流出で“Jリーグの空洞化”が叫ばれる昨今、このような優れた選手が日本を離れてしまうのは少し寂しい気もする。だが、Jの現状を考えると、更なる進化を遂げるためには避けられない流れなのかもしれない。

 であれば、飛躍の第一歩としてしっかりと見届け、次なる才能=ネクスト柿谷の出現を待ちたい。それはもちろん、海外でプレーする選手が増えることを望むという意味ではなく、Jを盛り上げることができる選手が次々を生まれる、という意味でだ。

【了】

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