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ドイツで身に付けた確かな守備戦術 成長を続ける内田篤人の課題だった“対角線の守備”とは?

ブンデスリーガの最終節、フライブルクのホームに乗り込んだシャルケは2-1で勝利し、4位を確保。来季のチャンピオンズリーグ出場権を手にした。内田篤人は先発フル出場。特に守備で力を発揮し、勝利に貢献したが、これはこの試合に限ったことではなく、ドイツ移籍後から身に付けた確かな守備戦術だ。

text by 河治良幸 photo by Ryota Harada

粘り強い守備でシャルケCL出場権を確保

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プレーオフからのCL出場権を確保したシャルケ【写真:原田亮太】

 ブンデスリーガもいよいよ最終節。4位シャルケは5位フライブルクと勝ち点差1でフライブルクのメガ・ソーラー・シュタディオンに乗り込んだ。

 序盤から人数をかけて攻めてくるフライブルクに対し、シャルケは堅実な守備から速いパスと仕掛けでチャンスを生み出す。前半20分に内田のリスタートから右のラファエルとファルファンがつないだボールを中央のフンテラールが左へ叩く。

 ボールを受けたドラクスラーが、ムイジャをかわして放った右足のシュートはグラウンダーの鋭い弾道で右サイドネットの内側に突き刺さった。

 勝ち点3が必要なフライブルクは後半9分、セカンドボールを起点とした鮮やかな展開から、エリア内に侵入したローゼンタールが至近距離からシュート。内田とコラシナツのスライディングも及ばず、ゴールを襲った弾道をGKヒルデブラントが咄嗟の反応で阻んだが、こぼれ球をシュミットが押し込んだ。

 しかし、その3分後にフライブルクのイージーなバックパスを猛然とダッシュしたジョーンズがカットすると、鋭い動き出しで拾ったフンテラールのリターンパスにジョーンズが飛び出す。

 GKバウマンをパッシングしたシュートはゴールマウスをそれるかに思われたが、慌ててカバーにきたヘーンとシュスターに、パチンコの様の当たったボールがゴールラインを割った。

 その後、長身のヘデンスタット、フルムを投入したフライブルクの強引な攻撃に苦しみながらも、粘り強い守備で逃げ切ったシャルケは4位でフィニッシュ。来季のチャンピオンズリーグでの予選プレーオフからの出場権を獲得した。

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