代表初招集の東慶悟。ザックジャパンでトップ下を担える理由

2013年05月30日(Thu)9時35分配信

text by 北健一郎 photo editorial staff
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ザックのコンセプトに合っている東

 ザックジャパンにおいて、本田がいるときといないときでプレーレベルに差が出るのは、トップ下のプレースタイルがガラリと変わったことが関係している。

 本田不在時にトップ下としてプレーした香川はゴール前に飛び出していく動き、中村憲剛は低い位置に下がってパスをさばくプレーが持ち味。彼らのプレーがダメだったわけではないが、ザックジャパンは「本田ありき」で組み立てられてきたので、トップ下・本田のように機能するかと言えば難しい。

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真ん中で勝負できる東【写真:編集部】

 そして、東である。東のプレースタイルは日本人のトップ下の中では本田に近い。178センチと日本の中盤の選手として大柄で、フィジカルコンタクトも本田ほどではないがボールの置きどころがよく、簡単には失わない。

 何よりも近いのは「真ん中で勝負できる」ところ。最もプレッシャーのかかるトップ下のポジションはパスを受けることが難しく、サイドや低い位置に逃げてしまう選手も少なくない。しかし、東はトップ下のポジションでマーカーと駆け引きをしながらパスを受けることができる。

 ザッケローニ監督は香川がトップ下に入ったときに、「中央から動き過ぎるな」と指示を出したという。おそらく、ザッケローニ監督はDFラインとボランチの間――バイタルエリアに攻撃の起点となるトップ下の選手を置いておきたいのだろう。それによりチーム全体をコンパクトにして、豊富な2列目のタレントを活かす。

 もちろん、東以上にテクニックのある選手や、パス能力の高い選手は他にもいる。しかし、ザッケローニ監督がトップ下に求めるプレースタイル、つまり「真ん中で勝負できる選手」はJリーグ全体を見ても多くはない。

 本田が出られないとしても、東であれば本田的な役割をこなすことができる――。今回の東の選出にはザッケローニ監督のそんな意図が込められているのではないか。

【了】

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