輝きを放ったネイマールとパウリーニョだが…
「マラカナンは合格、サッカーはダメだ」(ランセ紙)「フェスタ(お祭り)はフラストレーションとともに」(フォーリャ・デ・サンパウロ紙)。
イングランド戦については厳しい見出しで指弾した王国のメディアだが、ランセ紙はマンオブザマッチのパウリーニョ(7点)に次ぐ6.5点をネイマールに与えるなど、全般的にその評価は高かった。
試合全体を通じてシュート24本を浴びせたブラジルだが、後半から投入したエルナーネスのクロスバー直撃弾を昨年の全国選手権トリプルクラウン(MVP、得点王、ベストイレブン)のフレッジが叩き込み後半11分にブラジルが先制。流れに乗ったかに見えた王国だったが、イングランドも黙っては引き下がらない。
エルナーネスとパウリーニョという攻撃力を持ち味とするボランチの弱点を突かれたのが後半21分と同33分に許した失点だった。守備の枚数は揃っていたにも関わらず与えた同点弾は、ボランチが全くフィルターとなることなく、途中交代のチェンバレンが易々とエリア外から叩き込んだもの。
また、33分のルーニーの得点は、チアゴ・シウヴァのミスがきっかけではあったものの、やはり最終ラインがカウンターにさらされて、エリア外からの一撃を許している。
昨年の日本戦でも強烈な一撃を叩き込み、今季はコリンチャンスでより積極的に得点に絡む「ボランチ・アルチリェイロ(ボランチストライカー)」のパウリーニョの芸術的なボレーで辛うじて引き分けに持ち込んだブラジル。
奇しくも攻撃を持ち味とする両ボランチが得点に絡んだものの、守備力やカウンター対策を考えるならば、「番犬」フェルナンドの起用も現実的な選択肢となるだろう。
コンフェデ杯までに残されたテストマッチは9日のフランス戦のみだ。ここで日本戦に挑む先発もほぼ見えてくるだろう。
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