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日本代表 11年前

いよいよ日韓戦。好調の攻撃陣がザックジャパンで生き残るためにアピールすべきポイントは?

東アジア杯もいよいよ最終戦。攻撃陣は軒並み好調だが、ザックジャパン定着のためには韓国戦で現状のメンバーを超えるようなアピールが必要だ。それぞれ、どこを意識すべきなのか?

text by 河治良幸 photo by Kenzaburo Matsuoka

ポジション争いに加わってきそうな豊田

 フレッシュな国内組で臨んだ東アジアカップも今夜の韓国戦を残すのみ。勝てば優勝が決まる(豪州×中国の結果によっては引き分けでも優勝)。新戦力の発掘がメインテーマではあるが、選手たちはタイトル獲得に向けモチベーションを高めており、韓国に勝ってこの大会の初タイトルを日本にもたらせば、個々の選手にとっても自信になるはずだ。

 それを踏まえた上で現状の評価を整理すると、2試合で6得点をあげた攻撃陣のアピールが目立つ。特にセンターフォワードは柿谷曜一朗、豊田陽平、そして豪州戦はセカンドトップで出場した大迫勇也がそれぞれ持ち味を発揮した。韓国戦でさらなるアピールは求められるが、ここまでザッケローニ監督の手ごたえも悪くないはずだ。

 そのイタリア人指揮官が「前線でのキープ、ポストプレー、ヘディングの落とし、ゴールに向かっていくプレーなど、本当によくやってくれた」と名指しで称賛した豊田は1トップのスペシャリストとして、得点を決めた柿谷と大迫は“縦の2トップ”のセカンドトップも想定したマルチのオプションとして、今後のポジション争いに加わってきそうだ。

 一方でウィングの選手も個々に持ち味は出しており、日本代表で通用する可能性は感じさせているが、このセクションはいまさら言うまでも無く、海外組の戦力が揃っている。“狭き門”を強引にこじ開けなければ主力はおろか、代表メンバーの枠に割って入ることは難しいのが現状だ。

 その中でもしかしたら、と期待させる存在感を示しているのが齋藤学だ。途中出場の中国戦は「ロングボールの蹴り合いになってきていた」と齋藤も語る状況で、中途半端なまま終わってしまったが、先発した豪州戦では時に山田大記と左右を入れ替わりながら、中央の豊田、大迫と積極的に絡んで代表初ゴール、さらに鮮やかなスルーで2点目を演出した。

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