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日韓サッカー、そして旭日旗を考える。

text by 宮崎隆司 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography 構成 編集部

2002年W杯での出来事

「歴史認識」が国ごとに異なるのは当然であり、だからこそFIFAにせよUEFAにせよ各国のリーグにせよ「政治的メッセージ」をスタジアムに持ち込むことを禁じている。その規則の厳格さは、人種差別を禁ずるそれと寸分も違わず等しくなければならない。

 にもかかわらず、彼らはおよそ試合の度に持ち込んではならぬものを持ち込み、それを掲げ、時にはその中身が明らかに“一線を遥かに越える”のだから、やはりそこは糾されなければならない「はずである」。ところが、この至って当然の論理が、なぜか彼らには通じないから厄介なのである。

 例えば、ポルトガルとイタリア、スペインを相手に3連勝という奇跡の快進撃で準決勝にまで進んだ02年のW杯でも韓国は、件の当然の論理から逸脱した行為をみせている。11年も前の話を取り上げる意味は後述の通りである。いずれにせよ韓国は、自らのホームで、つまりホスト国でありながら、対戦相手のドイツに対して次の文言を記したボードを掲げている。

「Go home Hitler’s children!」

 さらに、同W杯での対イタリアにおいても、「Welcome to Azzurri’s Tomb」とあった。

 とりわけこの二本はサッカー史に克明に刻まれて消えることはない。
 
 そして敢えて付言しておけば、あの二本だけで韓国は、W杯のみならず他の国際大会において然るべき処分を課せられたとしてもおかしくはないのではないか。

 なお、上記イタリア戦では他にもこのようなモノも掲げられていた。

「Again 1966」。さらにはイタリア語で、「Porta Dell’Infero!!! Fossa Dei Giganti!!! COREA 5: 0 ITALIA」

 これについては敢えて原語のママ書かせていただいている。その理由もまた後述の通りである。そして、とても日本語で伝えるには憚られるフレーズであるため敢えて訳文を付けないでおく。

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