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日韓サッカー、そして旭日旗を考える。

text by 宮崎隆司 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography 構成 編集部

ACLでの常軌を逸したラフプレー

20130815
【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 確かなのは、あの11年前に韓国はW杯を、のみならずサッカーそのものを穢したということだ。02年W杯では実に多くのサッカーファンが失望した。これが紛れもなき「歴史」である。

 にもかかわらず、あれから11年を経てもなお彼らは、『歴史を忘却する民族に未来はない』と巨大な横断幕に書いてくる。もちろん、それを他の場所で言うのは(明確な根拠を示すという義務を果たした上であれば)自由であろうが、ならば一方で、「サッカー史」における自らの歴史を顧みる必要が彼らにはあるのではないか。

 顧みるだけでなく、改めなければならない。そうでなければ、それこそあの横断幕に書かれていた通り、「未来はない」となる。すなわち、ここで言う未来こそが、冒頭で記した「これ以上、不毛な争いはやめるべき」の意味である。

 そして、「過去を忘却するな」との御提言に応えようとすれば、真っ先に思い起こされるのが今日から遡ること6年前の試合、2007年のACL準々決勝「浦和VS現代」。ここでもホスト側であった現代の選手たちは、浦和の選手達に一体何をしたか。まさに常規を逸したと言う以外にないラフプレーの連続であった。あれはサッカーではない。

 いずれにせよ、再び横断幕に話を戻せば、過去にわれわれ日本人も度々キツいものを見せられてきた。前述の英語および伊語を原文で示したように、あまりにも言葉がナマであるため敢えて日本語での表記は避けるが、ざっと拾っただけでも次のようなものがある。

“Do you eat banana?”、”Welcom war criminal country’s people!”、”Conquer Japan”、”Japan Sinks”、また、一説によれば、02年W杯では、”Fuck You Japan”までもがあったとも言われている。そしてあの、”We celebrate big earthquake in Japan”……などなど。

 いかに静かな日本人といえども、やはり我慢には限度と言うものがある。

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