フットボールチャンネル

代表 11年前

本日、日本代表と対戦。試合前に知っておきたいガーナ代表とお国事情

名前から推測出来るアフリカならではの事情

 自著『フットボールde国歌大合唱!』(東邦出版)の中でも触れているが、ガーナ国内の45%を占める「アカン系」の人々には、独特の命名の仕方がある。生まれた曜日によって、ファーストネームが決まるのだ。

 アカン系の男子名は、月曜日から、コジョ、クワベナ、クワク、ヤオ、コフィー、クワメ、クワシの順になっている。発音は地域によって多少違うが、アカン語の月~日の曜日名の一部を変化させた名前になっている。女子の名前も同じ作り方で、もう少し可愛いかんじだ。

 一般的に、ガーナで最も有名な人物といえば、第7代国際連合事務総長、コフィー・アッタ・アナン氏だろう。彼の生年月日は1938年4月8日。コフィーというファーストネームで、金曜日の生まれということがわかる。

 ガーナ代表の中にもアカン系は多い。チェルシーのマイケル・コジョ・エッシェンや、ユヴェントスのコジョ・クワドォー・アサモアがそれにあたる。クウェシ・アッピアー代表監督のクウェシは日曜日の名前だ。

 ここからはアンタッチャブルな部分なのだが、生年月日の曜日とファーストネームから想定される曜日が一致しない選手がいる。たいていは3~4年前の同日の曜日と一致する。(そっちが本当の生年月日なのでは?)という疑惑がないでもない。

 そんなこともあって、あえてファーストネームを登録名から外し、クリスチャンネームだけにしている選手も多い。

 近年はユースの国際大会で「磁気共鳴断層撮影(MRI)検査」が導入されている。骨年齢で年齢詐称を科学的に見分けるというものだ。そんな検査がない時代は、選手が3~4歳ごまかしていてもわからなかったわけだ。ジュニアやユース世代の3~4歳の差は大きく、勝敗にも大きく影響する。年齢詐称はサッカーに限らず問題になっている。

 最後に、今回来日が見送られたマイケル・エッシェンだが、今月の6日に父親を亡くしている。エッシェンのツイッターには、深い悲しみと、父親への哀悼の意が書き込まれている。ご冥福を申し上げたい。

【了】

関連リンク

「国」を選んだフットボーラー
プロフットボーラーの家族の肖像
世界のサッカー応援スタイル

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top