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長友佑都 11年前

もはや代名詞的存在となった積極的な攻撃姿勢。インテルでの長友の計り知れない貢献度とは?

text by 神尾光臣 photo by Ryota Harada

積極的姿勢がチームの代名詞に

 右ではジョナタンのサイドアタックが相当に警戒され、すぐに囲まれてクロスや突破を許してもらっていなかったが、長友のいる左は押し込みに成功。ビダルをケアしつつ攻撃時には飛び出すタイデル、また外へと流れて来るアルバレスやパラシオらとともに、数的優位を保って動き回れていた。

 大胆にゴール前へ飛び出す長友の攻めは、だんだんチームの新たな代名詞となりつつある。このまま攻め癖を覚えてしまうと、代表で4バックのSBに戻った場合に大丈夫なのかと不安になりそうなくらいだが、そんなことはない。

 むしろこの日のパフォーマンスの重要性は、ユーベ相手に攻めながらも戦術的なタスクをこなし、相手のストロングポイントを丁寧に消した守備面にこそあったと強調したい。

 対面にいるのは、8月のスーペルコッパから絶好調のリヒトシュタイナー。前半、周囲にボールを預けて裏へ出ようとするスイス代表の動きから目を離さず、きちんと張り付きパスコースを消した。

 ピルロが精度の高いミドルパスをリヒトシュタイナーに通し、サイドの幅を取るプレイは、ユベントスの重要な攻撃パターンの一つ。ポグバをケアしたグアリン、ビダルに張り付いたタイデル同様、長友は相手の攻撃を無力化する上で大いに役になっていたのだ。

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