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クリロナとベイルはレアルで共存出来るのか? “百万長者タンデム”活躍のカギを握る二人の選手

1億ユーロとも言われる超高額移籍金でレアル・マドリーに加入したギャレス・ベイル。クラブには既にクリスチアーノ・ロナウドというスターがいるが、果たして二人は共存出来るのか? アンチェロッティ監督が試行錯誤するシステムから占う。

text by 山本美智子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

まだ発展途上のレアル・マドリー

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史上最高の移籍金でレアルに加入したベイル【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 今年の夏、史上最高の1億ユーロの移籍金でレアル・マドリーにやってきたギャレス・ベイルと、クラブと契約を更新し、世界一の年俸4100万ユーロを手にしたクリスチアーノ・ロナウド。スペインの過去最大の不況をものともしない、百万長者タンデムが果たしてピッチ上で機能するのか。世界中のサッカーファンが同じ質問を繰り返していることだろう。

 この問いに対して、レアル・マドリー指揮官のカルロ・アンチェロッティは、「ギャレスとロナウドの二人を手にすることに問題はない。二人とも偉大な選手だし、共にプレーすることで、レアル・マドリーはより強くなるだろう」と模範解答で返している。

 果たしてピッチ上での起用は、といえば、アンチェロッティが出した答えはシンプルだ。ベイルをセンターFWでも、トップ下でも、サイドバックでもなく、サイドアタッカーとして使う。とりあえずは、右にロナウドを、左にベイルを配し、各両サイドで棲み分けをさせる方向で試している。

 とはいえ、全てはまだ発展途上にある。その最大の要因は、ベイルが加わったことで、マドリーがシステムの変更を余儀なくされているためだ。レアル・マドリーは、プレシーズンの最中、4-4-2のバリエーション、4-2-2-2システムで練習を重ねてきた。

 4バックの前にケディラとモドリッチが2ボランチとして縦に置かれ、ディ・マリアとイスコを中央に配置。ディフェンスの時にはディ・マリアとイスコの二人がそれぞれ、サイドに開き、4-4-2で守るシステムだ。前線は、ベンゼマとロナウドの2トップ。ロナウドが左サイド寄りに開き、自由に動き、攻撃の指揮を執るのは変わらない。

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