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活躍の影には新GKコーチの存在が。放出候補だった川島永嗣はいかにして“難攻不落”となり得たのか?

text by 小川由紀子 photo by Asuka Kudo / Football Channel

「ヨスは、僕からいかに良い部分を引き出せるかを心得ている」

 しかし、休み明けの川島と対面し、プレシーズンのトレーニングを始めると、新GKコーチはすぐに手応えを感じた。とくにベックスが感心したのは、「何よりも、エイジの練習への取り組み方が大変熱心だった」こと。

 そして川島も、自分が新コーチとともにさらに成長していくのを日に日に実感していった。「ヨスは、僕からいかに良い部分を引き出せるかを心得ている。よく話しをするし、たくさんのアドバイスをくれる。毎日、改善されていくのを感じている」。

 これまですでに2度、ファン投票によるクラブ公式サイトのマン・オブ・ザ・マッチに選出されている川島は、そう地元紙にコメントしている。

 ベックスがより時間を割いて指導しているのが、高いボールの処理だ。

「確実にキャッチできる、と確信できたときだけ飛び出すようになった。1つひとつのボールに対して以前よりも集中するようになったし、計算して動けるようになった」と川島自身が語るように、今季の試合では、パンチング、キャッチ、など、状況に応じて的確な処理をしている。

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