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日本代表 11年前

ビーチサッカーW杯で結果を残した日本代表。ラモス・ジャパンが感じた“世界との差”とは?

text by 河治良幸

「合宿ではできても試合になるとできない」

 勝てば日本のビーチサッカーの歴史が変わった、日本における注目度も一気に高まったであろう試合。母国との対戦、そして恩師であるジュニオール監督との対戦となったオズは「ブラジルに生まれたとか、そういうのは何もない。日本が大好きだし、僕は日本人だから」と語る。

「ブラジルは試合の前に5-0とか6-0で勝つと思っていたと思う。日本の強さを出せて、世界が見ていたと思うけど、結果は悔しい。1人ミスするとみんなのミスになるから、それをみんなが理解しないと。ブラジルはそういうところを突いて来るチームだから。でも勝つチャンスはあった」

 この試合を取れば、1つ変れば結果が逆になっていた可能性もある。しかし、日本がブラジルを研究し、相手の持ち味を消しながらの戦いがはまったからこその流れでもある。それでも最後はブラジルに要所を制されてしまった。

「延長戦になれば、オズをアラ(サイド)にすることも考えていた。そこから3、4回チャンスがあれば1点は入っていたと思う。日本に勝利が来たのではないか」とラモス監督は胸の内を明かしたが、日本が世界のトップクラスに定着するためには決定的に経験が不足していることを自覚している。

「合宿ではできても試合になるとできない。仕掛けるとまずい、取られると怖いからとか。そういう気持ちを捨てなきゃダメですよ。ガンガンやってボコボコにされて。体で感じないと、どんな練習をしても無理ですよ」

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